ヤバい経済学 | サンディの今日もワイン

サンディの今日もワイン

サンディがワインと本についてあれこれ言います。

2020年2月3日(節分)サンディは永眠しました。18年間ありがとう。
ひきつづき、ワインと本についてあれこれ言います。

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読書時間:4.0h
一読:あり
再読:なし
R指定:なし

確かにヤバい

受け入れ難い。


中絶を認可したから犯罪が減ったという説を聞いて、はいそうですかと受け入れられるのは私くらいだろう
再検した結果(増補改訂版なので再検した結果も掲載されている)も同じだったが、真実だとしても永遠に受け入れられない気がする。
アンソニーVボウザが1994年にミネアポリス州知事に立候補したが、この説を支持していたので落選したそうだ。

世の中には、正しくても感覚として受け入れられない事柄がある。
インサイトはその例だ。心理以外にも、正しいのに受け入れられないルックスという例もある。半そでスーツsao☆

著者は普通の結論が出た論文もたくさん書いているが、本書には、普通でない結論が出たネタばかり載せている。
そのため本書には一貫したテーマがない(と書いている)が、実はある。
それは人の心を取り扱っているということだ(著者は序章で「あらゆるものの裏側」と表現している)
著者自身は、専門は何だか決められないようだが、行動学だろう。


考え方の基本は、人はインセンティブが働く方に行動するということだ。
ここでいうインセンティブとは、経済的なことだけではなく、他人からどう見られるかということも含まれる。

例として投票を電子化したら投票率が下がった事柄が載っていた。
投票が簡単になるのだから上がりそうな気がするが、下がった理由を読めば納得できる。

小さな地域で投票に行くということは、顔見知りに「私は投票して政治に参加してます」ということをアピールすることでもある。
電子化すると顔を合わせなくて済むので、このインセンティブがなくなり、投票率が下がるという。
どの地域でも適用される話ではないと思われるが、道徳的インセンティブの好例だろう。



とりあげるネタが面白いので、備忘録を兼ねて章立てを記載
1.学校の先生と相撲の力士、どこがおんなじ?
2.ク・クラックス・クランと不動産屋さん、どこがおんなじ?
3.ヤクの売人はどうしてママと住んでるの?
4.犯罪者はみんなどこへ消えた?
5.完璧な子育てとは?
6.完璧な子育て、その2

3章以外は、どれも物議を醸し出す結論となっている。
著者はこういうのが好きみたいだが、実際に適用して効果を発揮しているケースもあり(1章)、ただのなんくせ野郎ではない。

それどころか、シカゴ大で教鞭を執っている
しかも、ハーバードのソサイエティ・オブ・フェローズ(奨学金を貰って義務も課さず研究に没頭させる)に合格しているのだ

そのときの面接官の言葉がいいね!
キラキラ「彼は26歳だよ。何だって統一したテーマなんて必要なのかね。たぶん彼にはそんなもの必要ない。非常に才能のある人にこれからなるのじゃないか。」キラキラ
そもそも日本には、こう言える面接官は居そうもないが、居たとしても40過ぎのオッサンに言う人はいないね

本書を世に出すとき、タイトルは悩んだらしい。統一したテーマがないからだ。
タイトルは重要なので悩むべきだが、テーマが統一されていないことを悩む必要はない。
著者も本の統一テーマなんて誰も気にしてないと言っているように、振り返れば意味が無かったというのは、よくある。

常識は思考を停止に陥らせるが、破るのは難しい。
本はテーマがあるものだと思ってしまうと、テーマを決めなければいけないという思考に陥る。
そして、テーマを決めないことは常識外れになり、怖れとなる。
この怖れが無駄を生む

振り返ってみよう。
仕事は必要の無い作業に溢れていることに気づくだろう。

あなたの仕事の70%は無駄な作業


著者HP
http://www.freakonomics.com/