Al Cohn - 『Al And Zoot』

(1957年)

 

Al Cohn, Zoot Sims - ts, cl (#3)

Mose Allison - p
Teddy Kotick - b
Nick Stabulas - dr

 

1.It's A Wonderful World
2.Brandy And Beer
3.Two Funky People
4.Chasing The Blues
5.Halley's Comet
6.You're A Lucky Guy
7.The Wailing Boat
8.Just You, Just Me

(1957.03.27)

 

...

「白人テナー・バトルの最高峰アル・コーン&ズート・シムズによる決定的名盤。

 共にレスター・ヤングからの強い影響を受けたアル・コーンとズート・シムズ。

 名テナー・コンビによる軽快で洒落たテナー・バトルがとことんスウィンギーでホットなバトルを

 繰り広げる。」 ─ 国内盤帯の文章より

 

Al Cohn & Zoot Sims 2枚目です。

表ジャケットによると Al Cohn Quintet Featuring Zoot SIms ということですが、

本作も単に Al Cohn のリーダー作ということで紹介させていただきます。

 

帯の推薦文を載せましたが、冒頭の「白人」...いい加減「白人」と断るのは止めにして

ほしいものです。音楽に「白人」もなにもないと自分はいつも考えております。

まぁ、それを除けば、この推薦文はばっちり正しいことを書いているようです。

ただ Al & Zoot を「テナーバトル」と呼ぶのかどうか...ちょっと吟味の余地はありそうですが...。

 

「バトル」というより「チーム」...息がぴったりなんですよね。この2人よりも息の合った

同楽器のコンボがあったら教えてほしいくらいです。強いて言えば Phil Woods & Gene Quill 

の alto sax 「チーム」くらいでしょうか。でも Al & Zoot のほうが「バップ色」のない分

(...と言い切っていいでしょうか)、 より息があっているようにも思えます。

それゆえ Al & Zoot の「チーム」には凡作・駄作の類とは縁がないのです。どれを聴いても充実した内容なのは彼らの実力なのだろうと思われます。

 

さて、本作もモノラル録音で、それゆえ、どちらが吹いているのか分からないという問題が

前作『From A To ... Z』に続いてあるのです。毎度書きますが、フレーズとトーンで

聞き分けられる方は、相当なベテランです。

 

解説書よりソロオーダーを転記しました。

1.It's A Wonderful World (先 Al → 後 Zoot)
2.Brandy And Beer (先 Zoot → 後 Al)
3.Two Funky People (先 Al → 後 Zoot)
4.Chasing The Blues (先 Zoot → 後 Al)
5.Halley's Comet (先 Zoot → 後 Al)
6.You're A Lucky Guy (先 Al → 後 Zoot)
7.The Wailing Boat (先 Al → 後 Zoot)
8.Just You, Just Me (先 Al → 後 Zoot)

 

またモノラル録音なので、4小節交換などではどちらがどうなのか、分からなくなります。

仕方ありません。

 

曲目は #2,3,4,5,7 が Al Cohn のオリジナル、残りはスタンダード・ナンバーです。

Al Cohn は作編曲も得意としましたし、一方の Zoot Sims はアドリブ一本な人なので、

ちょうどバランスもとれているのでしょうね。

 

...

It's A Wonderful World

 

Brandy And Beer

 

Two Funky People

 

Chasing The Blues

 

Halley's Comet

 

You're A Lucky Guy

 

The Wailing Boat

 

Just You, Just Me