前回来た時に、歯の根っこは抜きますと言われたため、予約日に来てみた

なんと、別な先生に変わっていた

「こんにちは」
「はい、こんにちは」
「前回の先生から聞いていると思いますが、私が歯の根っこを抜く担当になります。」
「あの・・・ 前回のT先生は・・・」
「T先生は別な患者さんを診ているので、私が代わりにおこないます。」
有無を言わさず先生交替劇が行われてしまい、面食らったまま会話が頓挫した

「今日は麻酔を打ちます。何か質問がありますか
じゃあ、倒しますね~」

歯医者で何度麻酔を打たれたことだろう

麻酔を打たれる度に1本ずつ歯がなくなってきたと思うと感慨深い

麻酔が効くのを待ってドリルカッターが回りだし、歯の根っこを削り始めた。
この先生も1人でドリルカッターと吸引ホースを持っている

この病院の伝統で1人で全部やるのだろう

順調なようだがT先生ほど速くなく、20分ほどして、根っこは全て掘り出された。
「見てみますか
」

「あ、はい・・・」
前歯の根っこは赤く染まり、きれいな円錐形をしていた。
「良ければ、持って帰りますか
」

「え、もらえるんですか
」

自分の分身をもらえるとあって、少しほっとした

「ええと、ちょっと待ってくださいね~」
どこからか、ちっこいビニール袋を持ってきて、袋詰めにされた根っこが渡された。
このあと、根っこを抜いた注意事項をいろいろ聞かされたあと、今日の治療は終わりになった
