- 這いよれ!ニャル子さん1~9巻セット著:逢空万太/イラスト:狐印
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中学時代にやたら絵が上手いヤツが居て、そいつが素敵に見事に不気味なクリーチャーを沢山描いていた記憶がある。元気かなーK.H.君。
それはさておき、ずっとスルーしてたんだけど「クトゥルフ神話がモチーフなんだぜコレ」と言う友人に唆されて読み始めたのがこのシリーズ。
間違ってはない。だが、これは「モチーフ」ではなく「パロディ」だと思う。
「いつもニコニコあなたの隣に這いよる混沌、ニャルラトホテプです♪」
この序盤のセリフに吹いた。何この素敵なキャッチコピー。この作者、このセリフを言わせたいがために書いたんじゃね?
で。
萌え系に属するのかどーかはともかく、設定が凄い。どう凄いかと言うと、設定が酷いとか言う前に設定を無視する設定がされていると言う、「設定」って単語がゲシュタルト崩壊しかねない勢いで色々全力全壊。
ところが、投げっぱなしのご都合主義に見えてところどころでそれが伏線になっていたりするから油断できない。
話自体はコメディと言うよりギャグなので、どの設定・伏線がオチに使われるか予想するのが楽しかったりする。
人を選びそうではあるが、俺は結構楽しめた。まさにこれぞ娯楽小説。
頭を使う娯楽もいいが、頭空っぽでも楽しめるのがあっても良いと思うわけだ。
* * *
ちなみに、俺に色々薦めてくる友人は原則アニオタであるため(と言うかその業界で働いてるんだが)、アニメ化されたものを薦めてくる。これも同じ。
で、俺はアニメを見ないのでその原作に手を出すのが大体のパターン。
が、これは果たしてアニメになってどうなるんだろう、と薦められるまでも無く見たくなってPSWで一話だけ見てみたら……、まぁ、なんだ。
OPが凄すぎて色々危険。
中毒って言うか、頭に残りすぎるよ、コレ……。
* * *
関係無いが、タイトルの話。
昔に俺が読んだヤツは「クトゥルフ」だったと思うんだが、今は「クトゥルー」なのかな。元々スペル的にも設定的にも発音できないことになってるし、むしろ不定が正しいのかもしれないけど。
しかし、良くまぁあの狂気の沙汰をここまでギャグにしたよ……。