地上波メディアが、あいかわらずひどい。
メディアの報道は「医療崩壊を起こさせないためには感染を抑えるしかない」の一点張りだ。
そうして、メディアに煽られるせいで、あちこちで〝緊急事態宣言〟が出されて、経済がとまり、生活の手段を絶たれる人たちが、さらに増える。不要な社会的ストレスが増大し、命も失われる。
メディアが、現実には存在しない脅威に対する恐怖を煽ることによって、小さな脅威を過大に喧伝して煽ることによって、どれほどのものが失われているか。
これが人災である。
習近平が、最近、地方政府の行き過ぎた「コロナ戦時状態宣言」乱発に対して、「大砲を持ち出して蚊を撃つマネをするな!」「オオカミ少年やめろ!」と非難しているが、日本共産党には、この中国共産党の柔軟な姿勢をぜひ学んでもらいたい。
同時に、私は、日本のメディアに対しても、「蚊を撃つのに大砲を持ち出すのか?」と、中国党中央に倣って同じ言葉をおくりたい。
日本は中国と違って民主主義国家だから、政府や自治体は、野党より世論に大きく左右される。ところが、我が国の世論は、メディアに大きく左右される。だから、この国では、メディアの責任が非常に大きいのだ。
もちろん、国内のコロナ医療が逼迫しているのは事実だ。
この国では、コロナ患者を受け入れる病院が少なく、受け入れている病院でも、コロナ病床を増やさないからだ。
医療崩壊を起こさないために、病院は、欧州のように「公」が運営すべきなのか?
重大な議論だと思うのだが、この国では誰も言い出さない。
共産党の小池委員長は、「性善説というわけではないが、政府の権限を強化して、病院に対して人権制限の罰則を課すことは不適切」「お金を出せば、病院はコロナ患者を受け入れるし、コロナ病床も増やす」と言うが、本人が医者である小池委員長が言うと、悪い意味で納得というか、腑に落ちるものがある。
メディアの主張も、これと同じ。
「『欧米では医療崩壊は起きていないのに、日本ではなぜ起きる』と言われても、欧米並みの医療とコロナ受け入れ体制を、私立病院の多い日本の医療に求めるのは難しい」「営業の自由があるのだから、受け入れない私立病院を責めてはいけない」「『専門医も看護師も足りない。これ以上、コロナ病床は増やせない。このままでは医療崩壊だ』というのが現場の声だ」というのがメディアの言い分。
「医療崩壊を起こさないためには感染を食い止めるしかない。緊急事態宣言の発表と国民へのさらなる自粛要請は当然。政府は十分な援助を!」と、テレビのコメントでは、誰もが、当たり障りのないことを言う。
政府を悪者にしておけば楽だものね。
ネット上でも、「政府は、欧州並みの生活援助を出すべき!」という意見もある。
しかしながら、現在でも、人口比で日本の15〜40倍の感染者や死者を出し、政府が強権的な休業命令や外出禁止令を出す一方で、病院に強力に指導・指示して医療崩壊を防ぎ、国民にも手厚く補償している欧州の状況と、起こってもいない感染爆発で空騒ぎをしている日本のコロナ状況を同等に見ることができるはずがない。それは、全く問題外だ。
1日の死者数が、初めて100人を超えた(1/19)と騒いでいる日本と、1日の死者数が初めて1700人を超えた(1/19)ドイツ(人口8302万人)や、1800人を超えた(1/20)イギリス(人口6665万人)では、まったく比較のしようがない。
欧米から見たら、日本ではコロナ感染爆発など起こっていないし、緊急事態宣言など出す意味がわからない。
このレベルの感染流行で、医療崩壊など起こるはずがないからだ。
それを、この国では「緊急事態宣言を出すのが遅すぎる!」と文句を言う。脳は大丈夫か?
第一、日本政府には、たとえ緊急事態宣言を出しても、病院にコロナ患者を受け入れるように監督・指導する権限も、業者・店舗・企業に休業命令や外出禁止命令を出す権限もない。14日間待機中のはずの入国者や自宅・ホテルにいるはずの無症状者が街を出歩くのを禁止する権限もない。これほどまでに、非常時に私権制限を伴う権力(法的行使力)のまったくない、脆弱な権限しか持たされていない政府は、世界の先進国に、他に例がない。
例えば、ドイツでは、罰金を課しても、自宅待機期間を破って繰り返し外出する人を、州政府は収容所に強制隔離している。また、ほとんどの国で、勝手に外出した無症状者に対しては罰金刑がある。それがないのは日本ぐらいだ。
そもそも、主権者たる国民が、政府に何の権限も与えず、補償だけ要求するのは、スジも悪いしタチも悪い、最低の議論だ。
メディアは、そうした最低の議論を推奨・促進している。
自分たちは、いいことをしていると思っているようだが、大間違いだ。
コロナ治療の最前線にいる少数の医療従事者が大変なのはわかる。けれども、日本の病院の9割はコロナ患者を受け入れていないし、コロナ病床は、日本の全病床の3%しかない。
日本の病院の8割は私立病院で、小さいから、コロナ患者受け入れは無理と言う。では、エクモも感染症専門医も揃っている病院は、本当に全てコロナ患者を受け入れているのか?
大学病院は何をしているのだ?
それでも、「我が国は、コロナ対処能力が、欧米の20分の1以下しかないのだ、それが我が国の医療の実力だ」と言うのなら、おとなしく諦めよう。
愚鈍で無能な最低の国に生まれた不幸を呪うしかない。このレベルで、国に緊急事態宣言を出させ、敢えて経済を止め、自殺者が増えるのも致し方ない。
しかし、本当にそうなのか?
また、Go To停止や国民の自粛で、飲食業や関連産業、ホテルや旅行社やタクシーや航空会社が厳しいのはわかる。
けれども、国民の預金残高は、昨年、前年度比で過去最高の1031兆円を記録した。余力のある人は株を買うから株価も上がる。2019年度に過去最高を記録した、国内企業の475兆円の社内留保は、一年や二年のコロナではびくともしない。公務員はもちろん、国内の多くの社員の給料も下がっていない。コロナで業績を上げている企業も多い。
苦しんでいるのは、社会のある部分の人たちなのだ。
どうにもならなくなって自ら命を絶つのは、そういう人たちだ。
全国民に経済援助が必要なわけではない。
コロナ感染で亡くなる人たちと、そうして、ストレスや経済苦や見捨てられた孤独で亡くなる人たちと、どちらを救う?
トリアージというなら、そういう考えも可能だろう。
しかし、現実には、この国が、一丸となって、コロナに対処するなら、この程度のコロナ感染流行は、本当は敵ではないはずなのだ。
本当に、その程度の感染状況なのだから。
日本人含む東アジア人種にとって、コロナがインフルエンザ以下の弱いウイルスなら、SARSレベルの2類感染症にしておく何の意味がある?
一年かけても、コロナ病床数を増やさない。これは、誰の都合だ。
コロナが2類感染症でありつづけることで、病気の深刻さが過大に考えられて、病院がコロナ患者の受け入れを拒否したり、コロナ病床数を増やさない〝言い訳〟になっている面もある。
そして、2類に留めていることが、保健所が逼迫し続ける理由でもある。
「コロナの恐ろしさ」を過大に評価して、いつまでも保健所をいたずらに逼迫させておくのはなぜか、意味がわからない。
何がおかしくてこうなっている?
メディアは、そうした〝主権者たる国民〟が当然持つべき疑問に応えていない。
それどころか、現状では、私立病院の圧力団体である日本医師会の代弁者に成り果てている。
このままでは、国を滅ぼすのは君たちだ。
本来、メディアと識者は、政府がとるべき最善の政策を後押しする議論を国民に提示すべきなのに、実際には、最善を目指す政府の足を引っ張り、国民を疑念と不信の渦に陥れ、国の行く末を危うくしている。
なぜそのことに、気づかない?
【感染症分類】
1類⇨エボラ出血熱、ペスト
2類⇨SARS、MERS、結核、ポリオ
3類⇨コレラ、細菌赤痢、腸チフス
4類⇨E型肝炎、A型肝炎、マラリア、狂犬病、デング熱、日本脳炎
5類⇨インフルエンザ、アメーバ赤痢、梅毒、破傷風