名称からして非常に問題のあった韓国の政治団体「韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)」が、2018年に、さらに問題のある「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」というひどい名称に改称し、1992年から28年間にわたって、雨の日も風の日も、毎週水曜日、ソウルの旧日本大使館前の慰安婦像設置場所付近での反日集会(水曜集会)を、今も延々と続けているのだが、この韓国最大の慰安婦支援団体の元締めである尹美香(ユン・ミヒャン)が、トランプとのハグなどで世界的に有名な元慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)によって、「集めたお金を慰安婦に使わず、いったい何に使っているのか」と、団体の私物化と寄付金の不正利用を告発され、窮地に陥っている。
さらに、李容洙(イ・ヨンス)は、正義連(挺対協)に対して、「挺対協は、挺身隊問題だけやっていればよかったのに、どうして慰安婦問題に首を突っ込んだのか(『挺対協は、挺身隊の問題だけにとどまらず、慰安婦問題に関わり、意図して慰安婦と挺身隊の混同を招いた』の意か)」「挺対協は、アメリカへの宣伝のために、慰安婦の呼称として、当事者の意向を無視して、嫌らしい性奴隷という呼称を使い続けている(『当事者の実感として、当時の慰安婦は性奴隷などではなかった』の意か)」「正式に元慰安婦の聞き取り調査を行ったこともないのに、元慰安婦証言集と称して『証言・強制連行された朝鮮人慰安婦たち』を刊行(1993年)・販売して利益を得た、つまり、営利目的に慰安婦を利用した」「日本大使館前での水曜集会は、慰安婦問題の解決に役に立たないから、やめるべきだ」「挺対協への寄付金が、元慰安婦のために使われたことなどない」「慰安婦は、30年間、挺対協に利用されてきた」と、痛烈に非難した。
文在寅政権の現職大統領秘書官の妻である「正義連」の現事務総長は、上記の李容洙(イ・ヨンス)の発言について「高齢で心身が脆弱(ぜいじゃく)な状態にあり、記憶がねじ曲げられた部分がある」と主張している。
確かに李容洙(イ・ヨンス)は92歳で高齢なのは確かだ。しかし、人間歳をとると、最近の出来事よりも、若い頃の記憶を、まるで昨日のことのように鮮明に思い出すようになる。だから、むしろ、嘘がつけなくなり、ごまかしが効かなくなる。「これまで本当のことが言えなかった」という李容洙(イ・ヨンス)の言葉に、かえって真実味を感じるのだ。
きっかけは、「元慰安婦の自分がなれなかった国会議員に、どうして生意気な若造の尹美香(ユン・ミヒャン)がなるのか」という李容洙(イ・ヨンス)の嫉妬だったかもしれない。けれども、上記したような「老いによって嘘がつけなくなり、いったん嫉妬と怒り(火病)が燃え上がると、止めようもなく、真実が口をついて出てくる」というのが、本当のところではないだろうか。
一方で、尹美香(ユン・ミヒャン)は、facebookに、1992年に初めて李容洙(イ・ヨンス)に会った時の回想として、李容洙(イ・ヨンス)が「私は被害者ではなく、友達なのですが」と言っていた、と書いている。逆襲であろうか。
また、李容洙(イ・ヨンス)は、慰安婦としての自身の体験談について、これまで、「自分から日本人(民間人)について行った」から「日本兵に銃剣で脅されて連れ去られた」、そして「日本兵に拷問を受けた」と、話をどんどん大きくしていったことは事実ではある。
とは言え、李容洙(イ・ヨンス)が、死ぬ前に、真実の一端を話せたことで、救いを見いだせる面もあると、私は思うのだ。
ともかく、こうして、韓国唯一無二の慰安婦代弁団体である「正義連(挺対協)」について、これまで水面下では長く知られていた悪名高い『慰安婦(利用)ビジネス』が、ようやく公に明るみに出ようとしているようだが、日本のメディアはろくな報道をしない。
韓国・北朝鮮問題及び慰安婦問題に関する識者と言われる人々も、これまでの尹美香(ユン・ミヒャン)との個人的・組織的なつながりに配慮してか、ほとんどまともなコメントを出さない。今まで、ずっと、都合の悪いことは「臭いものに蓋」で、知らないフリをしてきたように、これからもそうするつもりだろう。
「帝国の慰安婦」裁判の時も、「反日種族主義」出版の時も、何度も著者による激しい正義連(挺対協)批判が行われたが、メディアは、単なる話題として取り上げはしても、慰安婦に関する史実として重要なポイントは、すべてスルーしてきた。そして、日本の(左派の)識者たちは、正義連(挺対協)の弁護に終始してきた。
今回、告発者となった李容洙(イ・ヨンス)は、発足時(1990年)からの挺対協の中心人物の一人であり、「自分は元慰安婦である」と名乗り出て、世界に向けて日本を告発してきた挺対協のスポークスマンであった。言わば、韓国の元慰安婦の代表であり、挺対協を尹美香(ユン・ミヒャン)と二人三脚で引っ張ってきた「韓国の英雄」である。その李容洙(イ・ヨンス)の告発だから、韓国国内でも、これまでの告発者の場合と異なり、誰も無視できないだけの話だ。
今回も、日本・韓国の左派知識人たちは「これまで30年間の挺対協の方針や理念や功績が、すべて間違っていたわけではない」「慰安婦問題で挺対協が果たした役割は否定されるべきではない」と、あくまで挺対協を擁護する立場で主張している。「一蓮托生」「同じ穴のムジナ」「死なば諸共」「毒を食らわば皿まで」というのであろうか。
文在寅大統領率いる与党「共に民主党」の代表も、同様の趣旨のことを述べている。さらに「慰安婦問題に長年貢献してきた正義連に対する悪意ある中傷や極右派による非難は許されない」と警告し、比例代表で同党所属の国会議員に当選したばかりの正義連(挺対協)元代表尹美香(ユン・ミヒャン)の守護にまわり、組織の引き締めを図っている。それに力を得て、尹美香(ユン・ミヒャン)も、「李容洙(イ・ヨンス)の言はすべて嘘」と言い切った。
大統領府も含めて韓国の政財界には、挺対協出身者や関係者が数多くいる。30年にわたって、挺対協は韓国の代表的な権力装置の一つであった。さらに、韓国の若者への金王朝『チュチェ思想』の教育など、北朝鮮との同化事業を進める、韓国を代表する親北(従北)団体でもある。
日韓の間で慰安婦問題に終止符が打たれそうになるたびに、挺対協は、組織の存続・繁栄のため、そして、北朝鮮と韓国との連帯のために、幾度も日韓の政治的合意を破綻させ、日韓の対立と不信の醸成に、最も大きな役割を果たしてきた。
日本でも韓国でも、ともかく「女子挺身隊は慰安婦ではないし、慰安婦は性奴隷ではないし、銃剣で脅されての強制連行など、当時の韓国においてあり得るはずがない」という当たり前の事実を述べただけで、尹美香(ユン・ミヒャン)率いる親北圧力団体「正義連(旧挺対協)」とそのシンパ(韓国人・日本人含む)の敵となる。彼らの作り上げた「多分に妄想を含む、極度に偏向した慰安婦に関する史実」、いわゆる挺対協史観に反する史実は、正義連にとっては、すべて嘘なのだ。
検察庁法改正案反対のネット左翼、自粛警察、正義連(挺対協)とそのシンパ。共通していることは、自分たちを絶対の正義と完全に信じていることだ。「善人なをもて往生す、いわんや悪人をや」と言ったのは親鸞だが、自分を正義だと信じ込んでいる者ほど、思考は排他的で硬直し、精神は自己愛的で冷酷で唯我独尊、行動は過激で理不尽で傍若無人になるものだ。
彼ら、尹美香(ユン・ミヒャン)らは、己の権勢欲の命じるままに、権力への道を邁進しながら、自らを絶対的正義と信じている。そして、自分の進路を邪魔するものは、たとえ、元慰安婦のおばあさんであろうとも、徹底的に叩き潰して排除するのに躊躇うことがなく、一切の良心の痛みを感じることがない。
そればかりか、彼らは、歴史をねじ曲げ、日韓関係を破壊し、北朝鮮に韓国を差し出そうとしている。それも、自分自身の私利私欲のために。さもなければ、おそろしく偏った、歪んだ正義妄想の大義のために。
その大罪を誰も問わないのか?
*与党共に民主党支持者たちは、ネット上で、李容洙(イ・ヨンス)を「親日ババア」「倭寇の末裔(土着倭寇)」「日本人の妻」「日本に送ってやれ」「慰安婦被害者が何か国に貢献したのか」などと非難・中傷の罵詈雑言を浴びせ続けている。
「国の英雄」も、韓国人(正義連)の信じたい正義を否定した途端に、「親日ババア」となる。韓国の特に左派(文在寅支持派)において、「慰安婦は、反日の道具として利用価値があっただけであって、真に尊敬されていたわけではない」という事実があらわとなっている。韓国では、利用価値のない弱者は、初めから見捨てられているのだ。それは、慰安婦ばあさんであっても変わりはない。
文在寅政権は、こうした党員の卑劣な個人攻撃を抑えるどころか、「私は、30年間、挺対協に騙され続けてきた」という李容洙(イ・ヨンス)の言葉を完全無視して、「正義連」の組織防衛を援護し、尹美香(ユン・ミヒャン)元「正義連」代表を、与党国会議員として、あるいは利権共有者としてか、手厚く庇護している。「文在寅が、虐げられた弱者の友ではない」ということが、誰の目にも明らかになっている様相だ。
さらに、北朝鮮政府もまた、即座に「これは日本の陰謀だ」と声明を出して、長年の盟友(しもべ?)である尹美香(ユン・ミヒャン)を擁護している。「正義連(挺対協)」が、どれほど北と深くつながっているか、まざまざと思わせる出来事であった。