生年月日から占う場合、六星占術のように、その人の運気(天運)の流れを主に詳細に調べるものと、陰陽占いのようにその人の一生の運気(天運)の傾向性と持って生まれた運気(地運)の性質のバランスを調べるものなどがあります。後者の占いは、姓名判断で占われるものと性質は同じです。そこでは、生まれの運気と名前の運気を共に考慮にいれて総合的な判断が求められます。
しかし生まれから判断する占いには、その他に、密教曼荼羅占いのように、その人の転生回数や、転生した時代の性質を読み取り、そこから、本人の魂の傾向性を占うものもあります。
これもまた非常に興味深いものです。
例えば、魂の傾向性が〝ラメ〟の人がいます。
〝ラメ〟は、もっとも転生回数の少ない生まれたての魂です。前世が人間ではなく、人間に可愛がられた小動物だったりして、トラウマを持ち越さず、今世で初めて人間になれたという人もいます。そうでなくとも、〝ラメ〟の人はまだ人としての転生回数が極端に少ない為、魂に人間としての〝穢れ〟がほとんどありません。非常に楽天的で生命力に満ち溢れており、ちょっとやそっとのことでは落ち込みません。というか、むしろ悩むとか落ち込むということが出来ないのではないか、と思います。いつもとても前向きで善意に満ちてはいるのですが、どうも人情の機微には極端に疎いところがあるのです。そこのところは〝人間の魂〟としての経験不足が祟っています。しかし、どこに生まれ落ちたにしても、生まれつき強運で、周囲から熱烈に祝福されて生まれてきています。それ故に一生食うには困らず、いつも必ず周囲からの助けがあります。銀のスプーンを咥えて生まれてきたようなものです。その強運ゆえに、生まれつきプライドも高く、本人はそんなつもりはなくとも、周囲からはちょっと勝ち誇っているように見える時もあります。陰陽占いでは、必ず〝天乙貴人〟という最大の福の式神の守りを受けています。先祖の福禄を受けて生まれているのです。
この〝ラメ〟の人の特徴の一つは、何事につけ、言葉にして詳しく説明されなければわからないということです。言わなくてもこのくらいわかるだろう、というのは、〝ラメ〟には絶対に通用しません。
この様な〝ラメ〝の魂の持ち主は、一般に十二人に一人の割合でいます。
もう一つ、非常に特性の極端な魂は〝暗黒〟です。
暗黒はもっとも転生回数の多い魂で、非常に経験豊富な魂です。その為、幼い頃から大人の考えていることも何となく直感で深いところまで正確にわかってしまいます。それなのに、見かけの肉体上の年齢が幼いからと、周囲に簡単に考えられ軽くあしらわれると、非常に憤り混乱します。
〝ラメ〟の魂が落ち込み知らずなのと対照的に、〝暗黒〟は暗く重く考え込んでしまいます。魂そのものが生きがいい〝ラメ〟とは対照的に、〝暗黒〟はそのどこまでも深く考え込む力そのものが強烈なのです。ともに存在感がありますが、〝ラメ〟の人のオーラが、どことなくキラキラと軽やかな輝きを放つのに対し、〝暗黒〟の人のオーラはドーンと重く、ちょっと息苦しいまでの存在感を放ちます。
性格的には物事を何事につけても簡単には考えられません。マニアックなまでに深く掘り下げていきます。解脱が近い魂なので、その準備を必要としているのです。ですから必ず求道的な面を持っています。特に鼻っ柱をへし折られてから大化けするのです。それまでは、あまり人のいうことはききません。人より老成していることを自覚しているせいもあります。でもそのかわり、一度しっかり会得したものは手放しません。魂そのものが深い知恵を持っているからです。