ほぼ毎日、シッター先の子供の誰かしらの習い事に同伴している。(4歳児と5歳の双子)
両親としたら、ただ単に「送り迎え」としか捉えていないだろうが、意外にこれが大変なのだ。子供たちのちょっとした心の状況で、好きだった習い事(例えばスイミングや音楽)が嫌いになったり、教室に入るのが怖くなってしまう。
人に言わせれば、そこまでは私の仕事ではない、親の責任だ、という人もいるが(本当は私もそう思う)、けれど割り切ることで、与えられた任務の中でいかに人間関係を築いて前向きな方向に持って行かせるか?または前向きな気持ちに持って行かせることのできるその責務(チャンス?)を放棄していないか?とさえ感じてしまう。
それでも、一言多いかな?と思いつつ親のサポートも必要だから、気にかけていて欲しいとは助言する。
パパさんは問題ないが、ママさんのムッとした顔を見ると余計な事を言ってしまったな、と思うのだが、私が見て見ないふりをして、彼らの才能があるかないかは別としても、前向きな「芽」を潰したくないと思うのだ。
それは空手の子供の指導の際も同じ。
要領の良い子に教えるのは、簡単だし、吸収の早い子には色々教えたくなってしまう。しかし、皆が皆そうとは限らない。ただ今やっていることを「嫌い」にならないで欲しいとは思う。
今月は習いごとの発表会やら、空手でも大会が行われる。自由参加だと「恥ずかしい」「怖い」と言って参加を躊躇する子たちが多い。
「勝つ」ことによって、「頑張る」モチベーションになって欲しいという人もいる。確かに勝つことによって自信がつくことだろう。しかし、たとえ負けても頑張った事を正当に褒めてあげて、自信をつけさせることも可能だし、大きな一歩になるように思える。
とはいえ、大きな舞台に立つ時、当日に強い子がたまにいる。練習はそこそこでも、勝ててしまう子、上手く行く子。逆に努力して頑張ってもなかなか勝てない子もいる。
我が家の子たちは、空手の大会では長男は努力はそこそこでも、なんとなく勝ち進むタイプであったが、次男はその逆でコツコツ努力をしても、なかなか結果が出せないタイプであった。結局2人は空手から離れてしまったが、その努力を重ねてきた「忍耐」は今に繋がっていると思うので、決して無駄ではなかったとは思う。
また、道場では、私が道場に入ると、きっと「口うるさいおばさんが来た」と思う子供たちも多いと思う。苦笑 「おしゃべりしな~い!」「返事~!」「座る時は正座か胡坐」「壁にもたれない!」当たり前のことなのだが、毎回口を酸っぱくして繰り返す。何年もやっているといい加減「嫌なおばさんだよな…」と思うが、彼らはへっちゃら!きっと近所や親せきのおばちゃんくらいにしか思っていないのかもしれない。苦笑
しかし、怒る時は怒るが、上手く行った時は褒めてあげるし、その嬉しそうな、恥ずかしそうな顔を見るのが好き。それが小さな自信になって欲しいと思う。
「自信」とは「自分は何でもできる!」といった自惚れ的なものとは異なる。大人もそうだが、やる前から無理!と諦めるのではなく、何事も失敗を恐れずに取り組む力を持つ、そういう姿勢でいるということ。
そして、それでもしも失敗したり、100%思い通りの結果にならなかったとしても、次にどうすれば成功できるのか、少しでも完璧に近づけられるのかを考えて、常に挑戦する気持ちを持ち続けられるということが大切。
このような「正しい」自信を身につけた、「自信癖」を持った子どもに育てるためには、本来は最も身近にいる両親の存在が重要である。
しかし、生徒の中には、親の別居中で精神不安定な子もいる。母親の存在は大きいが、(また母親も不安定かもしれない) 私たちも何が出来るか?と思う。またそこで、教師や指導者はそこまでする必要はない、という考えも出てくるし、多くの子どもを指導する場合、個人的にかかわることも難しい。
ただ、言えることは、やはり身近な人が、自分に自信を持っていることが重要だと思う。人のせいにせず、そして決して私なんて…と思うことは良くない。
そして、親が子どもにかけるどんな言葉も重要となる。否定し続けたり、怒ってばかりいれば、子どもは自己肯定感を持てず、自信がつくはずもない。
子どもが、『自分は価値のある人間だ』と思えるような、ポジティブな言葉がけを意識し、努力したこと、頑張ったことをちゃんと見て褒めてあげれば、子どもは自分に自信が持てるようになり、どんどん伸びていくものだと思う。
そういう意味では、イタリアの子育ては、大げさなくらい子供を褒めまくる人が多く、ABCレディと呼ばれる、Abbraccio(ハグ)、Baci(キス)、Complimenti(褒める)またはCoccole/Carezze (優しく触れる)は心を安定させるために重要だろう。(それは大人も同じ?)
そして、何よりもイタリア人がすごいと思うのは、他人の子どももほめる人が多いと言う事。
人と比較したり、結果だけを見がちな世の中だが、失敗を恐れず挑戦する「プロセス」の自信を養うのが理想であろう。
未来を担う子供達が、心豊かに育つ環境作り、大切ですね。