白い花 〜 その5 ニセアカシア(ハリエンジュ) | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで30年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

先週のデザイン・ウイークの週のお天気が嘘のように、雨が降ったり寒いミラノ。暖房を再び入れたという人の声も聞く。コート類はすべて、クリーニングに出してしまったので、薄いものを重ね着しないと寒い、寒い!

 

雨も降っていたおかげでアレルギーも落ち着いているが、花の開花も随分と遅れている?ようだ。

 

 

ところで、我が家の近所でニセアカシアの花が開花。以前ライラックだと勘違いしていたが、アカシアか?とも思ったが、こちらはアカシアに似ているため、日本では「ニセアカシア」または、「ハリエンジュ」と呼ばれているそうだ。

 

ちなみに本物のアカシアは、バラ目マメ科。ニセモノと言われているニセアカシア、ことハリエンジュはマメ目マメ科。そして蜂蜜の『アカシア』は実はニセアカシアが蜜源だという。紛らわしい! しかも、本物のアカシアは実はミモザのことを言うのだという。だったら、アカシアという名前を使わないで欲しい。笑

 

とはいえ、小枝いっぱいに房状に垂れ下がって咲く花の姿は、見事であり、ふんわりかわいらしい。近所の通りは約1キロ弱あるが、そのほぼ真ん中あたりは毎週月曜日にメルカートが出、その道路中央部分の地域は駐車場となっているが、その前後の通りの中央部分には街路樹としてこのニセアカシアが植えられているのだ。

 

  

 

昨年の夏の暴風雨では、ニセアカシアの木が数本倒れたが、探してもどこの部分だったのかさえ分からなくなったほど、木が成長していた。

 

ちなみに、このニセアカシアの花を天ぷらにするとおいしいらしい。そして花言葉は、「優雅」「真実の愛情」。

 

また、我が家のアパートの入り口には、沈丁花の花の種類だとばかり思っていた花があったが、どうも沈丁花とは関係ないらしい。あれは何なのだろう…と思っていたら、日本人学校の柵からも顔を出していた!(ちなみに葉がべたつき、虫がつきやすく、アパートのこの花は数年おきに大きく切られてしまい、今年は枝のみ!なのでこの春に花は期待できず。可哀そうに…)

 

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それにしても、名前は何なんだ?ずっと気になっており、友人に聞くと、「"pittosforo"。でも日本語名は知らない」と言われた。

 

調べてみると、学名が “Pittosporum tobira”。日本語はそのまま『トビラ』または『トベラ」。枝葉は切ると悪臭を発するため、節分にイワシの頭などとともに鬼を払う魔よけとして戸口に掲げられた風習があったことから「扉の木」とよばれ、これが転訛してトベラとなったのだそうだ。(しかし、命名したのは、イギリスの植物学者だったはずだが…)

 

花言葉は、「偏愛」、「慈しみ」、「飛躍」

 

白い花の香りは、一般的に清楚で上品と言われる。ほんのり甘いが、しつこくない。

 

そろそろ、ジャスミンも咲きだすが、リラックス効果やホルモンバランスを整える効能があるという。確かに、なんともいえない幸福感というか気持ちが落ち着くのだ。ジャスミンを見かけたら、思わず立ち止まり深呼吸。花に癒される季節になった。

 

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今日の一句

白い花 アカシア香る プロセッコ