今週の火曜日(6月22日)、寝る前にネットでフィレンツェ県で21ヶ月の幼児(二コーラ君)が行方不明になったというニュースを読んでぞっとした。
フィレンツェ県Palazzuolo sul Senio自治体の地域(ほとんど森の中)の家から21ヶ月(1歳9ヶ月)のニコーラ君が姿を消した。両親は朝9時近くに起きてベットを見たら子どもがいなかったと通報したのだという。つまり、21日の月曜日から翌日の22日までの間に行方不明。夜早く子供が寝たからといって、何度か子供部屋をチェックしないものなのだろうか?疑問に思った。
フィレンツェ県は行方不明者の捜索計画を開始。高度なサーモスキャナー搭載の空軍ヘリコプターが出動。少なくとも200名の救助隊が配備され、救助犬、そして湖でダイバーも捜索したという。
21ヶ月といえば、まだ2歳前。1年前は、私が今みているツインズよりもう少し小さかったことになる。歩き出して、まだ1年だって経っていないことだろう? 事件に巻き込まれていないといいが...無事を祈った。
そして、翌日の水曜日。取材に来ていた男性によって発見されたという、ニュースを仕事先で聞いた。その発見した男性が、自作自演のペドフィロで怪しいのでは???想像が頭を駆け巡る。もう、私は、警察小説の読み過ぎ?かドラマの見過ぎ?だ...
二コーラ君は、自宅から2.5キロほど離れた峡谷で発見された。しかも崖下25メートルに転落したと見られる、という。
発見した男性が、二コーラ君の名前を叫びながら、探していたら、「マンマ〜」と返事したのだという。救出劇の映像を見たが、二コーラ君はずっとマンマ〜!マンマ〜!と叫び続けていた。ほっとしつつもなんだか涙が出てしまった。ご両親がどれだけ心配し、心を痛めただろう。
二コーラ君は30時間前後、一人で、そしてまだ朝晩冷える中、飲まず食わずの状態であった。2.5キロといえば、大人の足で5000歩はあっただろう。それが幼児となれば、とっくに1万歩をこえているはずだ。
ニコーラ君は良好な状態だったが病院へ運ばれ、検査を受けた結果問題はなかったようだ。
ところで、2歳児の救出といえば、数年前山口県で2歳児が行方不明になり、発見したボランティアの尾畠さんが一躍有名になった事を思い出した。
幼児はおじいちゃんと海へ出かける途中、「帰る」と言って一人で家に向かったまま行方不明に。延べ550人の捜索が出たが、68時間後家から約560メートル離れたところで発見された。
しかし、今回は事情が全く違う。玄関の戸は自分で開けたのか?外は電灯はついていたのだろうか?
新聞によれば二コーラ君は非常に活発で、両親は養蜂家と言う事で、大自然の中自由に動き回ることに慣れていたという。ちなみに現在4歳の兄であるジューリオ君も昨年、家を勝手に出て、その時は親が気づいたそうだが約2キロ離れたところで地元の人に保護されたという事実が有る。
こう言った子供の事故やトラブルに、親の監督義務の有無を考えるのは私だけではないだろう。
結局、両親はなんのお咎めもなく33時間の救出劇に幕を閉じた。
二コーラ君の勇敢さ?大胆さ?にはいまだに驚きだが、本当に無事で良かった。ご両親のみならず、イタリア中が見守る事件だった。
