文学トレッキング | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

昨日から3日間、長女が学校の課外授業でピエモンテのアルバという町に出かけている。

  「Trekking letterario Fenogliano」

作家・ベッペ・フェノリオの文学を読みながらの山歩き。
ペッペ・フェノリオは1922年ピエモンテのアルバ生まれの作家であるが、第2次世界大戦末期のレジスタンスの際、武器をとり実際戦闘に加わった。丘の斜面で葡萄畑を耕す農民たちとそこに展開されたパルチザン戦争が彼の小説の中心部分を占めているという。

理想の平和を求め、ナチスに反抗するパルチザンに加わったジョニーの物語「パルチザン・ジョニー」を読みながらのトレッキング・ツアー。なんとマニアック!! イタリアの学校、特に長女の通う古典課では、パルチザンに関する文学をかなり読んでいる。

到着した昨日はフェノーリオの生家を始め、彼が通ったという古典課高校の見学をしているようだ。一日2食。パニーノのみ。どこかにバールなどあるのだろうか?夜も、山歩き。普段ぐうたらな長女がついていけているのか疑問?!笑

今朝は7時半に朝食を取り、山を歩いているはずだ。夜も一度は宿舎に戻って、映画鑑賞。(もちろんパルチザンに関するものだろう)

ジョニーは思った。パルチザンは最期の夜に、彼と同様、丘の末端から町を見ながらたたずんでいたことだろう。ここが大切だ、最期まで生き残った人は・・・

一流の狙撃手となったジョニーが、どのように戦うことに疑問を抱き始めたか、このトレッキング・ツアーで長女を含め学生たちは何を考えるのだろう。