この支店ではヤクザとは知らずに当座預金開設をしてしまい、対応に困っていました。
当座の名義はY株式会社ですが、実態は賭場での貸金業らしく、毎日多額の約束手形がまわってきます。
勿論貯金高不足で翌日手形交替所に不渡り手形として持ち込まれますが、Y(株)は資金をフル回転したいために賭場を閉めるギリギリまで、銀行に約束手形用の資金を入金しません。
しかも賭場は伊勢方面が多く、
「今西名阪国道を走って9時までに銀行に行くから交替所へ行くのをしばらくまってくれ!」
と電話が入ります。
毎日が時間との戦いです。
彼は「9時までは待ちます。9時過ぎると不渡り処理します。」
と言い切リます。
今までは9時20分ごろまで待ったりした為、交替所までが渋滞して危うく処理ができなくなりそうなこともあったとのことでした。
預金不足の手形を不渡り処理しなければ銀行の責任になってしまうのです。
しかし、とうとうある日西名阪の事故渋滞が起きて不渡り処理をしなければならない日がやってきました。
この一件後ヤクザさん達の思考回路が少し切り替わりました。
ヤクザというのはなかなか痛い所を突いてくるのがうまい人たちで、ある時実態のない会社名で当座開設の依頼がありました。
しかし、そのような口座は明らかに開設する事はできないので丁重に断りました。
すると毎日組の事務所へ20万届けてくれ、30万届けてくれ、と電話が入り始めました。
金jypの市場や商売人宅に、つり銭を福○銀行がとどけていることを知った上での依頼なので、大変断りにくい状況です。
Y(株)の当座預金はなくなっても、普通預金口座は残っていました。
彼は布施警察に頼み込み、組事務所にスクーターで現金をとどけに行くとき、後ろをパトカーでついてきてもらいました。
勿論パトカーの上のランプを回しサイレンも鳴らしてもらいました。
組の人「あれは何のまねや!!」
彼ヌケヌケと「知りません。一寸見てきましょうか?」
と、玄関から覗き、
彼「刑事のKさんが乗って張ります。」
組の人「お前、知り合いか!」
彼「ハイ!名前だけは。」
その後現金お届け依頼はなくなりました。。