私、生まれも育ちも葛飾柴又です。
帝釈天で産湯をつかい 姓は車、名は寅次郎、人呼んで フーテンの寅と発します。
寅さんと違って一寸ばかり恐ろしいのは、
知らざあ言って聞かせやしょう。浜の真砂と五右衛門が、歌に残せし盗人の、種は尽きねえ七里ガ浜、その白浪の夜働き、以前をいやぁ江の島で、年季勤めの児子ヶ淵。・・・
・・・名さえ由縁(ゆかり)の弁天小僧菊之助たぁ、おれがことだ
同じ白浪五人男でこんなものもあります。
問われて名乗るもおこがましいが、生まれは遠州浜松在、十四の時に親に別れ、身の生業も白浪の、沖を越えたる夜働き、・・・
・・・六十余州に隠れのねえ、賊徒の張本日本駄右衛門。