41歳の中華料理屋のホール係の女タマコと
53歳の魚屋さんの男、あっちゃんが
プラトニックな恋に落ちたお話その3。

タマコの旦那さんが五月の終わり頃に会社の同僚とトラブルを起こし、
会社を辞めたいと言い出しました。

タマコは、旦那さんが四月からようやく派遣先の会社の準社員になり
これから少しは経済的に生活が安定すると喜んでいた矢先の出来事だったので、すごく残念だったけど、

旦那さんはわたしをいつも自由にさせてくれることに感謝しているので
旦那さんの好きにしていいよ、と返事をしました。

そして、旦那さんはそれから体調不良を理由に会社に行かなくなってしまいました。

五月いっぱいでクビにしてくれと旦那さんは会社に訴えたのだけど
契約上、会社からのクビということはできない、
三か月ごとの契約更新なので六月いっぱいまでは会社をやめることはできない、と会社から言われました。

それからは、旦那さんはトラブルの原因になった相手のことを恨みながら
毎日、朝からテレビを見ながらお酒を飲んで
相手の人に復讐してやるとずっと言っているので

そんなことを毎日見て聞いていてたまりかねたタマコは
「相手を恨んで、復讐するなんて言っていても、何も変わらないよ。
逆に、自分の体調が悪くなるだけだよ。
それよりも、わたしたちのこれからのことを考えようよ。

六月いっぱいまで、新しい会社に就職活動ができないんだったら、
その時間を活かそうよ。

今まで取りたくてもなかなか時間がなくて取れなかった
運転免許を合宿でとってみたら?」
と、提案しました。

旦那さんは元トラックの運転手で車の運転が大好きなんだけれど
10年くらい前に免許を無くし、それから全財産を失ったり刑務所に入ったりで、免許を取ることが夢の一つだったのです。
タマコと出逢って結婚したのは、刑務所を出てからのことでした。

人のいうことをきかない旦那さんにしては珍しく
タマコの提案をすんなりと受け入れ、
六月の中旬から約二週間の
運転免許の合宿に行くことになったのでした。

「合宿中の二週間は、タマコの好きなことをしてていいぞ。
誰かほかの男の人と食事に行ってもいいぞ。
ただし、エッチは絶対にダメだぞ。」

…と言い残して、旦那さんは合宿免許取得という
修行の旅に出たのでした。

…つづく(*^_^*)