毎日新聞によると、少なくとも10名が死亡、101名がケガをしたと伝えられています。
台湾北部の宜蘭県では、64メートルの最大瞬間風速に加え、過去24時間で1200ミリを超える雨が観測されました。さらに大規模な停電が起こり、一時台湾全体で、300万人に影響が出たほどです。また、台湾北西部の桃園では、大規模な土砂崩れが発生、家がのみこまれました。
(土砂崩れの様子)
台風の中心は、8日午後、台湾海峡に抜けました。上陸後、勢力はやや弱まったものの、大型で強い台風であり、また速度も急激に落ちたことから、台湾では日曜日にかけても警戒が必要です。
● 台風13号の進路
上の進路図の中の、青い線は、これまでの13号の経路です。上陸直後は北西に進んでいましたが、その後南西に進路を変えているのがわかります。なぜでしょうか。実はこれ、お決まりのコースのようです。
台湾の中央を南北には、中央山脈という3500メートルを超す山々が聳えています。東から山の方向に向かってきた台風は、北へ迂回して、山を避けるようにして移動することがあります。この13号は、まさにその典型例と言える動きをとったと言えるでしょう。
● 今夜、中国本土に再上陸へ
今夜には、中国福建省に上陸する見込みです。福建省はすでに暴風域に入っており、15万人以上が避難をしています。総雨量は500ミリ以上、瞬間風速は45メートルに達する見込みです。
● 観測史上最高気温を記録した香港
一方、台風の南に位置する香港では、今日8日、台風に吹き込む南風の影響で気温が上がり、観測史上最も高い37.8度を記録しました。明日土曜日にかけても猛暑は続く見込みです。