週末台風22号が再びフィリピン中部に上陸しました。
上陸時の台風は、去年7300人以上の死者を出した30号に比べ勢力が弱いものの、それよりももっともっと弱い2011年の台風ワシが1100人以上の死者を出していることもあり、この22号の場合も、相当な人的被害を出すのではないかと危惧されていました。
しかし、これまでのところ死者の数は4名。洪水や土砂崩れ、停電などが報告されてはいますが、なぜ甚大な被害が起きなかったのでしょう?
それは、事前の避難にあったと思われます。
災害の恐れがある地域に住む100万人が避難したと報道されていました。中部全体の人口が約780万人と言われているので、かなりの割合の人数が事前に逃げたことになります。特に2011年から3年続けて1千人単位の死者を出す台風に見舞われていることから、これらの経験を教訓に、適切な避難行動ができたと言えます。
「災害は忘れたころにやってくる」といいますが、22号は人々が“災害を忘れる前にやってきた”台風なだけに、被害が少なく済んだのでしょう。
ちなみに、フィリピンはアジアで一番多く台風が上陸する国(毎年8-9個)であり、台風による年間死者数の平均は740人と言われています。
*写真掲載元*
http://edition.cnn.com/2014/12/06/world/asia/philippines-typhoon-hagupit-ruby/
(↑CNNより)
