私は最初に星野富弘さんの「いのちよりも大切なもの」と言うタイトルを読んだ時、いのちより大切なもの?いのちよりも大切なものなど他にあるのだろうか?と考えてしまった。
『いのちより大切なもの』P25.6行目~
…津波が迫る中、水門を閉めるために津波のほうに向かって走っていった人、人の波に逆らうようにして、「津波が来るぞ」と知らせて回っていた人、その人たちは皆、自分のいのちよりも大切なものに向かっていった人ではないかと思います。……
と言う文章を読んだ時、
自分も死ぬかもしれないのにそんなことなど考えもせずに、人の為に津波の方に向かって行った人達の姿が目に浮かび涙がこぼれた…。
日常生活の些細なことにまだ心を囚われたりしている自分の小ささを思い知らされた気がして胸が締め付けられた…。
P25.12行目~
私は以前、『いのちより大切なものとは?』と聞かれた時には、こう答えていました。『その答えはこうですよ、と言うことは簡単だけど、きっとそれは意味のないことです。自分で苦しみながら見つけた時に、あなたにとって意味があるのです』と。
見つけたと思っても、もしかしたらまた違ってくるかもしれない。一生探し続けて、死を迎える前日に、ようやく自分なりの答えが見つかるかもしれない。肝心なのは自分で見つけるということです。……
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星野さんが言われるように『いのちより大切なもの』の決まった答えなど何処にもなく、自らが様々な体験を通して探し見つけていくのだと思う。
星野さんが3.11の出来事の後、自分が描いている絵など何の役にも立たないんじゃないかと自分の無力さに苦しまれていたことを知って、衝撃を受けた。
あれだけ素晴らしい感動を与える詩や絵を描く方だからこそ、本当に繊細で心の綺麗な方なのだと思う。
自分の心の醜さや愚かさ、弱さを正直に書くことのできる星野さんの文章に潔さと心の美しさを感じる。
星野さんの言葉は素直で何も飾りがない。
でもその言葉には苦しみの奥底を味わった者にしかわからないキリストのような深い愛を感じ、私はいつもその言葉や絵に触れる度に心が洗われる気がする。
~ソフィア~