深江地区で特に人望の厚いM社長に、1日支店長を依頼しました。
M社長「やってもいいけど、わしは何をするねん。」
彼「昼からで結構ですから支店長の席に座って、回ってきた書類にこの判を押してください。」
M社長「確認せんと押す印でいいんか?」
彼「ハイ!結構です。」
当日の融資関係の稟議書は貸付代理の籍で留め置かれているので、M社長に回ってくるものは、次長も検印した伝票だけですので、問題画発生する恐れはありません。
しかし、人事部や総務部が聞きつけたらまたやってくる恐れがあるので、本部には内緒で実行に移しました。
1日支店長1週間前、
彼「支店長になってもらっても店頭にお客がなかったら寂しいでしょうから、Mさんのお友達に店頭に顔出してもらえるようにしましょう。」
と、M社長からM社長から友人たちの電話番号を聞き出し、
彼「福○銀行のHです。ご友人のMさんに1日支店長になっていただくことになりました。お手数ですが冷やかしにきていただけませんか?」
と10人ほどに電話しました。
当日M社長と交友関係のある日と、また世話になった人達が聞きつけ、ロビーと支店長応対室は大変な賑わいになりました。
手ぶらではいけないとの義理堅い人達が殆どで、福○銀行深江支店は法人口座が増えました。
取引口座が増えると、ロビーにはお客が増え、店頭テラーの女子行員は忙しいので伝票処理に終われ、つい口先だけで、「イラッシャイマセ」と言い、お客の顔を見なくなります。
これでは心のこもった温かいムードがロビーから消失します。
「挨拶は心をこめて。」とお題目を唱えてもできもしないことを要求することになり、しそれこそ人権侵害です。
ではどうすればいいのか・・
彼は女子行員を連れて地元の盆踊りに片っ端から参加しました。
浴衣は近くの生駒、六甲、唐崎の銀行の寮の、のりのきいた寝巻きを活用しました。
模様が福○銀行とデザインされていますので、福○銀行の行員と誰にもわかります。
こうして地元のご婦人方と知り合いになりました。
忙しい窓口係りが来店客を見もしないで「イラッシャイマセ!」と言っても、お客のほうが窓口に近寄り、「こんにちは!昨夕はどうも!」と言ってくれます。
行員も思わず顔を上げ、「アラッ!踊り方教えていただいてありがとうございました!」と反応して地域の方と心が通いました。