はじめに
「私にはまだ早い気がします」
この言葉を聞いた瞬間、
・自信をつけてもらわなきゃ
・励ました方がいいのかな
・でも、無理に背中を押したくない
そんな気持ちになる。
そして多くの場合、
「大丈夫ですよ!」
「皆さん最初はそうですから」
と励まして終わってしまう。
もちろん、その優しさは素敵です。
でも実は、
人が前に進めない理由は、能力不足とは限りません。
今日はこの場面を、
“売らないセールス”の視点で一緒に体験していきましょう。
①よくある会話(リアルなやり取り)
お客様
「興味はあるんですけど…
私にはまだ早い気がするんですよね」
あなた
「そんなことないですよ!
○○さんなら絶対できます!」
お客様
「ありがとうございます」
——でも、その表情はどこか晴れない。
②NG対応
この場面でよくあるのは、次の2つです。
①励ます
「大丈夫ですよ」
「できますよ」
と勇気づける。
②成功例を話す
「他の人も最初はそうでした」
「初心者でも結果が出ています」
と安心材料を伝える。
もちろん悪いことではありません。
でも、
実はどちらも
“相手がそう感じている理由”
を見ていません。
③なぜズレるのか
ここが今回の一番大事なポイントです。
「まだ早い」
という言葉の奥には、
こんな気持ちが隠れていることがあります。
・失敗したくない
・期待して傷つきたくない
・変わりたいけれど、自信がない
・本気で挑戦するのが怖い
つまり、
**「まだ早い」は、
能力の問題ではなく、
“自分を守るための言葉”**
であることが多いんです。
だから、
「大丈夫ですよ」と励まされても、
本人の心は追いつかない。
本当に必要なのは、
勇気を与えることではなく、
「何が怖いのか」を一緒に見つけること。
なんです。
④OK対応(自然な質問)
大切なのは、
“自信をつけてもらうこと”ではなく、
「自信がない理由」を安心して話せること。
こんな一言を添えてみてください。
あなた
「そう感じているんですね」
(ここで否定しない)
「ちなみに、
“まだ早い”って感じるのは、
どんなところから来ている感覚なんでしょう?」
この質問の意図はシンプルです。
👉 「まだ早い」という言葉の奥にある
不安や怖さを言葉にすること。
⑤変化(相手の反応)
例えば、
こんな反応が返ってきます。
お客様
「失敗したくないんですよね…」
または
お客様
「本当は変わりたいんです。
でも、
期待してダメだったらと思うと怖くて…」
ここで初めて、
“本当の気持ち”
が見えてきます。
・失敗が怖いなら → 小さな一歩を考える
・自信がないなら → 今できることを整理する
・傷つくのが怖いなら → その気持ちを受け止める
この状態になると、
相手は
👉 「私にはまだ早い」
から
👉 「私は本当はどうしたいんだろう」
へと変わっていきます。
そして多くの場合、
人は
自信がついたから動くのではなく、
動きながら自信をつけていく。
そんなことに、
少しずつ気づいていきます。
⑥まとめ(すぐ使える一言)
今日のポイントを一言で。
**「“まだ早い”って、
どんなところから来ている感覚なんでしょう?」**
この一言は、
・否定しない
・励ましすぎない
・でも、本音に寄り添える
“自信がない”という言葉の奥にある、
本当の気持ちに触れる質問です。
おわりに
「まだ自分には早い」
そう感じることは、
誰にでもあります。
でも、
その言葉をそのまま信じてしまうと、
いつまでも
「準備中」のままかもしれません。
「売らないセールス」とは、
相手を変えることではなく、
相手が、自分の可能性を信じられる時間をつくること。
もしあなたが
・相手を励まそうとして空回りする
・自信がない人への関わり方に迷う
・売り込まずに、背中を押せる人になりたい
そう感じているなら、
まずは今日の一言だけで大丈夫です。
きっと、
**「まだ早い」で止まっていた会話が、
「本当は挑戦してみたい」という気持ちに出会う会話**
へと変わっていきます。
(※次回予告)
件名
断られるのが怖い理由
本文冒頭
「断られるのが怖い」
そう感じると、
つい説明が増えたり、
売ること自体を避けたくなります。
でも実は、
怖いのは
断られることではないのかもしれません。