ツイッターではリアルタイムで状況をつぶやいていたのですが、ブログにも書き留めておきたいと思います。
正直、行く前はなんだかふわふわしていて、本当に被災地に行くんだという実感があまり持てませんでした。
車で８時間、東北自動車道を走り、途中陸前高田市を通りかかって初めて現実を目の当たりにしました。
街があったであろう一面の土地が、平地に。
テレビで何度も見ていた光景だったけど、これが本当に今起こっている事なのかと、信じられませんでした。
どこか遠い国で起こっていた事の様に感じていたのかもしれない。
日本の、こんなにも近くで起こっていた事だという事に、今更ながら本当に申し訳なく、驚いてしまいました。
そして、大船渡に到着し、避難所となっているリアスホールへ。
エントランスホールでライブをするという事で、事前に市役所の方々、地元のコミュニティーFMの方が呼びかけを行ってくれてライブは多くの皆さんが集まってくれました。
隣では今回声をかけてくれたスタイリストでお世話になっている村上ゆみさん達も物資としての洋服ではなく、自ら好きなものを選べる、ファッションを楽しんでもらおうとたくさんの洋服をハンガーにかけて、まるでお店の様に展開したり、大阪からトラックでやって来たお兄さんたち炊き出しをしたり。
みんな笑顔でした。
何とも言えない思いがこみ上げて来て、僕らも必死で精一杯SOFFetのライブをやりました。
ライブ後、現地の方に、今何が必要かと聴きました。
答えは未来への希望。具体的な道筋、目標。それが見えない状況で「がんばろう」は響かない、とおっしゃいました。
胸を打たれる、現実を突きつけられて、言葉も出ませんでした。
本当の意味での、現地の方の気持ちには到底なれない。
だから僕らに必要な事はありきたりな言葉よりも、行動なのだと。
日本が１つになり、一丸となってこの震災に立ち向かって行かないといけない。
そう強く思いました。
翌日、こちらも避難所になっている大船渡中学校へ。
体育館内にテントをはって皆さん生活してらっしゃいました。
こちらでもファッションと音楽を楽しんでいただきました。
Liveは設備の環境もあったのですが、ここで出来る事をやろうということで、歌少なめBassとPianoのセッション生演奏JAZZスタンダード。
ドナリー、Autumn Leaves、Straight No Chaser、君がいるなら。Jazz世代のお父さん方がノリノリでした。
歌がなくても届いたはずの思い。
「ありがとう」と声をかけてくださって、本当に嬉しかった。
音楽を必要としてくれる人がいる事が分かって改めて音楽の力を実感しました。
５月５日、この日はこどもの日。
避難所で２ヶ月近く生活している過酷な状況の中で、子供たちは本当に屈託のない笑顔で僕たちを迎え入れてくれました。
現地の方の子供たちへの思い。
子供は世界の宝です。
現地の皆さんとふれあう事が出来て、なんだか逆にパワーをもらいました。
今ある本当に厳しい状況を受け止めつつ、他人に対しても暖かい。凄い人間力です。
地元の皆さんが抱いてる、10年20年かかるかも分からないという復興への思いを、強く重く感じる事が出来ました。
僕らに出来る事は、思いを共にすること。そして、継続すること。
みんなで歩いて行きましょう。
大船渡市、必ずまた行きます。
GooF