数日ブログの更新ができず申し訳ありませんでした。本日からまた患者さんのお役に立てる情報をしっかりお届けしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ノンクラスプデンチャーは、金属のバネがなく自然な見た目で、入れ歯だと気づかれにくい点から多くの方に選ばれています。軽くてフィット感も良く、初めての義歯として選ぶ方も増えています。ただし、ノンクラスプデンチャーは“作って終わり”ではありません。使う前に少しだけ知っておくと、より快適に、そして長く使える大切なポイントがあります。
まず知っていただきたいのは、「お口の状態は常に変化している」ということです。ノンクラスプデンチャーは柔らかい素材で作られているため、歯ぐきの変化や残っている歯の動きに影響を受けやすい特徴があります。使い始めはどうしても違和感が出やすく、「このまま慣れたほうがいいのか?」と迷われる方も多いですが、痛みを我慢する必要はありません。強く当たっている部分は調整すればすぐに改善できますので、遠慮なくご相談ください。
使い始めの“慣らし”もとても大切です。最初から硬いものを噛むと義歯に余計な負担がかかり、痛みや変形の原因になることがあります。まずは柔らかめの食事からスタートし、数日かけて少しずつ通常の食事に戻すことで、安定した使い心地へ移行できます。この段階を丁寧に行うだけで、後のトラブルが驚くほど減ります。
お手入れに関しても誤解されやすい点があります。「普通の歯磨き粉で強めにこすればキレイになりますよね?」と聞かれることがありますが、実は逆効果です。研磨剤入りの歯磨き粉を使うと細かい傷がつき、そこに汚れが溜まりやすくなり、変色や匂いの原因になります。ノンクラスプデンチャーは専用の義歯ブラシや洗浄剤を使って、やさしく洗うだけで十分です。夜寝る前に洗浄剤につけておくと、さらに清潔に保てます。
また、ノンクラスプデンチャーは「残っている歯を守りながら使う部分入れ歯」でもあります。金属のバネがない分、歯への負担は減りますが、噛み癖や磨き残しによって歯ぐきが下がったり、虫歯ができることはあります。定期的にチェックを行うことで、義歯の安定性が保たれるだけでなく、歯そのものの健康も守られます。
患者さんの声として、「見た目が自然で外出が楽しくなった」「人前で食べるのが怖くなくなった」という前向きなお声が多くあります。一方で、「自己流で使っていたら少し合わなくなった」というケースもあります。部分入れ歯は、作った後の扱い方と調整で寿命と快適さが大きく変わります。
ノンクラスプデンチャーは、美しさと快適さを兼ね備えた選択肢です。しかし、その良さを活かすためには、正しい使い方と定期的なメンテナンスが欠かせません。「これで大丈夫かな?」と少しでも不安があれば、どうぞお気軽にご相談ください。毎日を安心して過ごせるよう、しっかりサポートさせていただきます。
――――
副島デンタルクリニック
鹿児島市東千石町14-6(はいから通り)
☎ 099-227-0072
🌐 https://soejimadentalclinic.jp/