おはようございます。当院では、ノンクラスプデンチャー(バネのない入れ歯)をご使用の皆さまに、月に一度の定期メンテナンスを推奨しています。もともと当院では、義歯の快適さと長持ちを守るために「月一チェック」を大切にしてきました。今日は、その理由と具体的な内容を簡潔にご紹介します。

ノンクラスプは“繊細”——見た目が自然で軽く、装着感に優れますが、しなやかで薄い素材ゆえにわずかな噛み合わせの変化や歯ぐきの動きに敏感です。数週間で起こる微小な歪み・浮きを早期に整えることで、痛み・外れやすさ・見た目の乱れを防ぎ、支えとなる歯や歯ぐきの負担も軽減できます。月一のチェックは「不具合が出てから直す」のではなく、「不具合を出さない」ための予防整備です。

毎月のチェック内容

・噛み合わせの確認と微調整:1点の高まりが違和感や痛みの原因に。紙一枚分の調整で劇的に変わることも。

・適合・内面の点検:粘膜形態の変化を診て、必要に応じて点状リベース(部分的な内面調整)を実施。

・表面の光沢戻し・微細研磨:くすみや細かな傷を整え、美しさと清潔さを両立。

・支台歯・歯ぐきの健康チェック:炎症や歯周病の兆候を早期発見し、清掃指導をアップデート。

・取り扱い習慣の見直し:着脱の力加減、洗浄剤の使い方、保管法を最適化。

処置は短時間で、痛みのある内容は基本ありません。“点検と微整備”が中心です。

ご自宅ケアの要点(3つだけ)

1)毎日洗う:流水+義歯用ブラシ。歯みがき粉は研磨剤で傷の原因になるため不可。週2〜3回は義歯洗浄剤で除菌。

2)乾かさない:就寝時は清潔な水に浸して保管。乾燥は変形・ひび割れのもと。

3)自己調整しない:テープや当て物での応急処置は素材を傷め、修理不能になることも。違和感が出たらそのままご来院ください。

受診のサイン

・外れやすくなった/噛むとカチッと音がする/歯ぐきが赤い・痛い/着色やにおいが落ちにくい/片側だけ挟まりやすい・噛みにくい。いずれも早めの微調整で回復しやすい症状です。放置すると支台歯の負担増、義歯の変形、再製作の可能性が高まります。

月一メンテの価値

ノンクラスプデンチャーの魅力は「自然な見た目」と「軽やかな装着感」。これを長く保つ鍵は小さなズレを小さいうちに戻すことです。車や眼鏡と同じく、定期の微整備が寿命を伸ばし、トラブルを未然に防ぎます。違和感が“出たときがベストタイミング”。「少し気になる」段階での来院が、最短・最小の処置で快適さを取り戻す近道です。

当院の月一メンテは短時間・低負担・予防重視。初めての方や他院で製作された義歯のセカンドオピニオンも歓迎します。**“自然な笑顔”と“噛む安心”**を、月一の点検でしっかり守りましょう。


副島デンタルクリニック(鹿児島市東千石町)

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