〜見た目と機能、どちらも大切にしたい方へ〜


ノンクラスプデンチャーは、「金属のバネがない入れ歯」として知られています。

見た目が自然で、装着していても入れ歯だと気づかれにくいことから、近年とても人気の高い治療法です。

しかし、どんな治療にもメリットとデメリットがあります。

今日は、患者さまに知っておいていただきたいポイントをわかりやすく解説します。





◎メリット



①自然な見た目で笑顔に自信が持てる

ノンクラスプデンチャー最大の魅力は、やはり審美性です。

金属のバネ(クラスプ)がないため、口元が自然に見えます。

会話中や笑った時に入れ歯と気づかれにくく、「人前で笑うのが恥ずかしい」という方も安心して使えます。


②軽くてフィット感がよい

柔軟性のある特殊な樹脂を使用しており、薄く軽いのが特徴です。

装着時の違和感が少なく、慣れやすいという声が多く聞かれます。

「入れ歯の厚みが気になる」「しゃべりにくい」といったストレスが軽減されます。


③金属アレルギーの心配が少ない

金属を使用しないため、金属アレルギーをお持ちの方にも安心です。

特に女性の方や、過去に皮膚トラブルがあった方にも好まれています。


④残っている歯にやさしい

通常の入れ歯では、金属のバネを歯にかけることで支えますが、その分、歯に負担がかかることもあります。

ノンクラスプデンチャーは、柔らかい素材で歯ぐき全体に力を分散できるため、支えの歯を傷めにくいという利点があります。





△デメリット



①強度と耐久性に限界がある

軽くて柔らかい反面、金属床の入れ歯に比べて耐久性は劣ります。

強い噛みしめや硬い食べ物が続くと、変形・破損のリスクも。

奥歯など噛む力が強い部分には、補強が必要なケースもあります。


②修理や調整が難しい

素材の特性上、壊れた場合の修理が難しいことがあります。

再作製になることもあるため、定期的なチェックが大切です。


③適応できないケースもある

残っている歯の位置や本数、噛み合わせの状態によっては、

ノンクラスプデンチャーが適さない場合もあります。

その場合は、金属を部分的に使ったハイブリッドタイプを検討することもあります。





🪥まとめ



ノンクラスプデンチャーは、見た目の自然さ・装着感・歯へのやさしさに優れた入れ歯です。

一方で、強度や修理面では注意が必要なため、

「どの素材が自分に合うのか」を歯科医師としっかり相談することが大切です。


次回は「素材の違いと選び方」について、さらに詳しく解説していきます。

自分にぴったりの義歯選びの参考にしてみてください。




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