話題の本『テキトー税理士が会社を潰す』① | 新宿区の税理士法人アクア 代表の徒然日記

話題の本『テキトー税理士が会社を潰す』①

1月にこのブログでもご紹介した『テキトー税理士が会社を潰す』



他の方のブログでもかなり紹介されています。


反響が大きいのですね。


そりゃ、このタイトル見たら、ぶったまげますね。



私の関与先の方も共感を受けて、読んでいます。



この著者の山下明宏先生は、よく話し、私も影響を受けています。


兄貴的存在で、よく飲みにも行きます。


この本が出版されたとき、私には痛快でした。



でも、山下先生は全国の95%の税理士を敵に回したと思いました。


ほんの一握りの同志からは喝采を浴びて、「苦情や文句の嵐」になるだろうなと思いました。


‘何でこのような刺激的なタイトルの本にしたのだろう?’と考えていました。



最近、分かりました!


山下先生は、わざとしたのですね。


多くの税理士に気づきを与え、多くの経営者に実態を分かってもらいたい・・・。


そうしないと、この税理士業界はよくならないと・・・・。


その結果、日本の未来は明るくないと・・・。




山下先生は、そもそも「苦情や文句の嵐」にはならないと分かっていたのだと思います。


そんなことしたら、その税理士は自分で「テキトー税理士」と認めるようなものですから。





現代の税理士制度が始まって50年。


税理士業界はいい点もあれば、改善すべき点も沢山あります。




「税理士法」で定められた税理士の本来業務は、「申告書や決算書の作成、税務相談」などです。


経営コンサルタント的なことは書いていません。


でも、その税理士法は、戦後間もない頃に最初つくられ、経済が右肩上がりの時代に改正されたものです。


税理士は、みんなが分からないこと(申告書作成など)をしてくれと求められた時代です。




しかし、この20年間で、日本の中小・小規模企業の数はは2割も減った現実があります。


もう、昔のような右肩上がりの状況ではないのです。



税理士は、税理士法で決められた業務を行うだけでなく、


「税務・会計・経営の観点から、企業の黒字化を支援していくべき」ときに来ています。


でも、税理士という国家資格に胡坐をかき、


旧態依然とした業務を行っているのが、現在の日本の税理士の状況です。



「テキトー税理士が会社を潰す」に書かれているように、


税理士はお客様のために、全力で働かないといけないのです。




税理士は、色々なスタイル(個性)で業務を行っています。


例えば、


  ・資産税(相続税や贈与税)を中心とする


     一部の税理士は資産税は苦手、相続税の申告をしたことがないという方も多い。

     そこを自分の強みとする。


  

  ・クリニックや社会福祉法人を専門とする


     クリニック(病院)や社会福祉法人の会計・税務・経営は特殊であり、

     半分ぐらいの税理士はやりたがらない。     

     そこを自分の強みとする。

  

  ・中規模会社や大企業の連結子会社を中心に顧問する


     中企業や連結子会社は、企業内で内部統制が進んでいて、

     経理体制も整っており、短期・中長期予算も組まれている。

     難しい外国税務や最新の複雑な税務を熟知していて、

     税務相談や決算書確認や申告書作成を業務とする。

     (ちなみに、税理士法人アクアの顧問である内野先生はこちらです。)



これらは、尊重されるべきです。



でも、


大多数の税理士事務所は、小企業や零細企業の顧問が中心です。



小企業・零細企業では、経理体制の構築や予算・実績管理など出来ていないところが多いのです。


そのような補助を行うのが、現在の税理士に求められていることだと思います。



つまり、

税務・会計・経営の専門知識をいかして、関与先様の支援を行うのです!




長くなるので、続きはまた・・・。




そえじまっさお