シンプルでいいじゃないか。
勝てばいいんだ。
それ以外が許されないのなら
勝てばいいんだ。
誰が欠けてもいけない。
全員だ。
あなたも、あなたも、あなたも、私も。
選手も、監督も、スタッフも、そしてサポの誰1人。
全員がいて、僕たちはモンテディオ山形なんだ。
下手なドラマより、明日、僕たちの描くドラマの方が面白い。
びびってねぇよ。
当たり前だろ。
勝つんだよ。
勝利以外の結果は、今季の終了を意味する。
そんなこと全員が知っている。
そして、僕たちのNo7がサッカー選手を終える時を意味する。
そんなことも全員が知っている。
僕たちのNo7が最後に流す涙が悔し涙でいいわけないだろ。
終わらない。終わらせるわけがない。
そこに、かっこいい言葉なんていらない。
建哉さんを連れていこう。
「あなたがいたから、僕たちは上に行けたんだ」と叫ぼう。喜ぼう。拳掲げよう。
そして、前が見えなくなるくらいまで泣こうじゃないか。その時に流す涙は、今年流した全ての悔し涙を洗い流す歓喜の涙だ。
時にサポとチームがバラバラになりかけたこともあったと思う。
しかし、今、僕たちは戦う準備ができているはずだ。
それは、青白の侍たちが、ただの一度も上を見ることを諦めなかったから。
這い上がることを信じていたから。
そして、僕たちの心は常にチームと共にあったから。
まだ何も掴んでいない。
だけど、何かを掴める場所にいる。
ならば全員で。
そうだ、全員で。
8連敗のどれか1つがなかったらと思うのは簡単だ。
だけど、どこかでもう一回でも負けていたら、僕たちは明日という日を別の意味を抱いて迎えていた。
8連敗の日々。モンテを愛する全ての人が、悔しさを押し流す酒を飲み、寝覚めの悪い朝を迎え、空虚な気持ちを抱えながら月曜日と格闘した日々があった。それらの日々は誰にとっても忘れられない日々だ。
しかし、だからこそ、そんな日々を乗り越えた僕たちだからこそ
12月2日を忘れられない1日に変えることができるはずなんだ。
選手は、モンテを愛する全ての人の代表だ。代表でしかない。
「共に戦おう」
何度も叫んだこのフレーズは
僕たちからピッチへ、一方通行に叫ばれているわけではない。
「共に戦ってくれ」
選手がそう思う限り、共に戦おうじゃないか。
55日間、誰にも勝てなかった僕たちのシーズンは
62日間、誰にも負けない時間を過ごして完成する。
勝ちたいと叫んだあの日々は意味がないものだったのか。
それは、明日の結果が決めること。
あの日々がなければ、と嘆くのか
あの日々があったから強くなった、と叫ぶのか。
そんなことは決まってる。
最後に拳を掲げるのは僕たちだ。
青く染まれ。高らかに歌え。
響かせるんだ、天童の空に勝利の歌を。
さぁ戦う準備は整った。
僕たちのJ1昇格プレーオフ第5戦。
モンテを愛する全員で
齧り付いてでも掴みに行く。
僕たちの前に立ちはだかる猛者たちよ。
J1に続くその道を通るのは
青白の侍たちだ。
勝たせに行くぞ、甲府戦。
さぁモンテを愛する全員よ、天童に集うんだ。