【レポート無料公開】 「開かれた少年院実現に向けた少年院の取組み実態に関する調査」
<はじめに>
少年院が教育の場であることすら知らなかった。そして、そこにいる法務教官や法務技官の先生方のこと、在院する少年たちのこと。私はまったくと言っていいほど無知であった。
しかし、少しずつ少年院のことを知り、少年たちのことを学んでいくなかで、ひとつの結論に至った。
「開かれた少年院」を目指して、少年院が社会と歩み寄ろうとしているのであれば、社会の側にいる私たちこそ が一歩踏み込み、少年院の「中」と「外」をつなぎ、少年の更生自立に貢献しようと。
現在、認定特定非営利活動 法人育て上げネットでは、継続的に 4 つの少年院と連携し、多くの少年院とのかかわりを持たせていただいている。
少しずつではあるが、出院した少年たちとつながり、また多くのことを学ばせてもらっている。
使い古された言葉かもしれないが、少年たちが抱える課題、その背後にある家庭や地域環境は、大きな困難性が複雑に絡み合っている。
「育て上げネットだけで何かをやれると思うことすらおこがましい」
そして、私たちは少年院の先生方のご理解とご協力のもと少年院スタディツアーを何度も行い、少年院という矯正教育に関心を寄せる志高いひとたちとともに、「無知の知」を得ようと、みんなで努力している。
そのなかで、多くの個人や企業が少年の更生自立に貢献したい、少年院と連携したいという声をあげてくれた。
しかし、少年院と外部団体との連携についても無知であったことから、少年院の取組み実態を調査することを決め、調査報告書としてまとめた。
これから先、少年院および少年の更生自立に貢献したいと考える多くの方々が、“よき連携”を実現する一助となれば幸 いである。
本調査にあたり、資金提供をしていただいた一般財団法人村上財団、東京矯正管区、法務省、そして各少年院および法務教官、法務技官の皆様に心から感謝したい。
<目次>
はじめに 1
1. 調査の背景と目的 3
1.1. 本調査の背景 3
1.2. 本調査の目的 3
2. 少年院の現状 3
2.1. 少年院の概要 3
2.2. 少年院の入院者について 6
2.3. 入院から退院までのプロセス 10
2.4. 矯正教育 13
2.5. 外部連携の状況について 21
3. 調査内容と調査方法 26
3.1. 調査内容 26
3.2. 調査方法 26
4. 調査結果 29
4.1. アンケート調査 29
4.2. ヒアリング調査 36
5. 調査結果から得られる示唆 43
5.1. 調査結果についての考察 43
5.2. 外部事業者が少年院との連携していく上でのポイント 46
6. 参考資料 52
6.1. 参考情報 52
6.2. アンケート調査票 53
6.3. ヒアリング調査 58
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