不倫から 別れさせ工作 最終
<不倫から 別れさせ工作> 連続シリーズで掲載しています。
妻の良子さん(仮名30歳)はある朝突然、不審な男性の訪問を受けます。そして一枚の写真を手渡されます。
その写真は夫 修一(32歳)が見知らぬ女性と肩を並べラブホテルに入る様子を撮ったものでした。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
調停を終えた良子さん。その帰り、裁判所前のバス停で私は良子さんと肩を並べてバスを待っていました。
この日、私は良子さんの申し立てた調停に同行したのです。
真実をしっかり明らかにして、これ以上不安な日々を重ねたくない!
こんな想いから良子さんは相手方女性の住所地簡裁へ不貞行為の慰謝料調停申し立てをされました。
「先生、あの人 調停員さんが何度聞いても別れさせ工作については認めなかったようです‥‥」
良子さんが曇った表情でつぶやきます。
「なるほど‥。きっと口を割ると高額な違約金なんかを約束させられているのでしょう。」
調停は、今日がその2回目。私は裁判所の申立人控室で待ちます。
初回の呼び出し日に女性は姿を見せませんでした。
今後も呼び出しに応じなければ‥‥と思案されていた良子さんですが、今日、相手方女性は50万円の慰謝料支払い請求に合意。
あっけなく事案終了となったのです。
「相手女性はこの調停についても工作サイドに相談したのでは‥と思いますよ。」
「ええ。私もそう思います。調停員さんに、『別れさせ工作などは一切知りません。ご主人との関係は二度と繰り返しません。
請求されている慰謝料50万円はお支払いします。』
と彼女の方から告げたらしいです。きっと誰かに相談していたみたいです。」
「そうですね。指示された通りに応えたのでしょう。」
「良子さん、スッキリしないお気持ちは分かりますが、相手女性は不貞行為の慰謝料を支払います。もう、不審な男性が訪ねて来ることもないでしょう。」
「はい、そうですね。主人も本気で謝ってくれてますし、信じたいと思います。幼い子もいますし、昨夜主人と家ではもうこの話
題は止めようと話したところなんです。」
「そうそう お互いに信じあって夫婦円満。これが何よりですよ‥。」
やって来るバスを横目に、柄にもなく悟ったような言葉を投げかけた私でした。
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※仕組まれた〝不倫から 別れさせ工作” は今回で終わりました。
あの日から始まった日々の不安。幸せな家庭は崩壊の危機だったのかも知れません。
でも妻の良子さんのしっかりした対応で、このご夫婦は「別れさせ工作」からの実害を受けずに済みました。
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