それでも私がリクルートスーツを着る3つの理由 | Facebook就活のススメのブログ

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今回の記事は実際の就活生に寄稿していただきました。
リクルートスーツから伝わる今の就職活動の問題や、
企業と就活生との関係がストレートに伝わってきます。
就活中に感じたリアルな声をぜひ見てみてください。
そして、自分の頭で考えてほしいと思っています。



それでも私がリクルートスーツを着る理由


全身真っ黒なリクルートスーツ。
カラスのようにじっとりと染められ、白々しくピンでとめられた黒い髪。
のっぺりとした味気ないパンプスに、融通の効かなそうなお堅い鞄。


就活生のステレオタイプが勢揃い―――。
12月に入り、初めての合同説明会の会場に入った時に何よりショックだったのは、私がこの異様な集団の中の一人に過ぎないという事実を思い知ったことでした。

私はもともと、リクルートスーツに対してあまり良い印象を持っていませんでした。今だって、できれば脱ぎ捨ててしまいたい。そしてこんなことを考えている就活生は、私以外にもうんといるはずです。
世の中にはもっと立派なスーツがいくらでもあるし、"正装"なら別にスーツに限らなくとも良いはずだからです。

「就活生はバカの一つ覚えみたいにリクルートスーツを着て・・・」

なんて目で見てくるお門違いな年配の方もいらっしゃいます。でも、よく考えてみて下さい。着るだけでどんな人でも頼りなくあか抜けなく見せ、冬は寒々しく、夏は暑苦しく見せ、歩くだけで
「どーもー!まだ仕事決まってませーん!」
と自己紹介できる、そんな魔法のスーツを誰が好き好んで着るのでしょう。

就活生が唇を噛み締めながら、就活生割引の券片手に紳士服売り場へ足を運ぶ、その心情を少しは汲み取っていただきたいものです。そんな私が何故そんな思いをしてまでリクルートスーツを着るのか。

もちろん「他に選択肢がない」というのが一番の理由ではあります。リクルートスーツを着ることはもはや常識で、リクルートスーツを着ないということは「常識破り」に相当するからです。

私は他の就活生に倣って三列に並びながら、リクルートスーツを着ることの理由をずっと考えていました。その中でいくつか理由を具体的にまとめることができたので、書いておこうと思います。


「ふくじゅうのポーズ」としてのリクルートスーツ



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「ふくじゅうのポーズ」と呼ばれたり、「ゴロン」と呼ばれたりすると思いますが、犬が無防備にお腹を見せて甘えたような怯えているような顔をすることがありますね。あんなに柔らかなお腹を剥き出しにして、どうにでもしてくれ!とでも言いたげです。リクルートスーツを着ることはそのポーズをとることと概ね同義なのではと考えます。

「御社のこと大好きだワン!」

「もっと私のこと見てほしいワン!」

「もっとお話聞かせてほしいワン!」

もしも、ツンとした普通の犬と、しっぽを振りながらふくじゅうのポーズをとる綺麗な毛並みの犬がいたら、思わず触れてしまうのはきっと後者です。ツンとした方は噛みつかれそうだし、なつくのに時間がかかりそう。対するふくじゅうした犬は、すでにこちらに絶対の忠誠を誓っているわけです。かわいくないわけがありません。

それに気付き、みんなが「ふくじゅうのポーズ」をとった結果が、今の就活生です。私たちは、きっと企業にお腹を撫でてもらいたくて必死なのです。


「外見より中身」精神が着せるリクルートスーツ



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「人は見かけじゃない。人を外見で判断するな。」
などなど、外見に惑わされてはいけないという教えを我々はずいぶん長いこと受けてきました。その考えは正しい。企業の方々も(一部の職を除いて)就活生を見た目だけで判断するようなことはしないはず。皆がバラバラの服を着ていては、中身を理解するのにやや障害が生じます。

「この子、すごいいいこと言ってるんだけど、なんだこの格好は・・・」

外見に自分の発言の邪魔をされてはたまりません。芸能人のオーディションではないので、就活生は話す中身だけで勝負しなければならないからです。

そこでリクルートスーツの出番です。「清潔感ある見た目」のために着るようなことを売り文句にしていますが、実は就活生の見た目を画一化するために着るのではないでしょうか。リクルートスーツを着ることはすなわち、"何も着ないこと"です。中身だけで勝負するため、我々就活生は装飾品を脱ぎ捨て、リクルートスーツを着るのです。


「就活生コスプレ」衣装のリクルートスーツ



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コスプレイヤーの方々が「別人になれるから」コスプレが楽しいのだ、と言うのを耳にしたことがあります。リクルートスーツもそういう効果があるのではないかと思います。厳密には「別人」でもなんでもないのだけれど、日頃「ゆーても」だの「ワンチャン」だの言っている大学生が、突然「御社」「わたくし」「存じます」と言い出すのですから、変身みたいなものです。

リクルートスーツを着ると、我々は就活しかできません。周囲の目も「あ、就活生だ」と言っているし、鏡に映る自分を見て「あ、就活生だ」と思う。リクルートスーツを着ることは、一種の自己暗示。脇目もふらず、恥ずかしげもなく就活に勤しむために自分を奮い立たせる「衣装」なのです。



以上3つが、私がリクルートスーツを着る理由です。あくまで私個人の意見であり、当てはまらない就活生の方も当然いると思います。でも客観的に見ていて、リクルートスーツってやっぱりダサいし、皆同じ格好をしているのって不気味です。なぜそれでもリクルートスーツを着るのか、就活生を主語にして理由を追及した結果以上の3つにまとまりました。

「リクルートスーツをいやいや着てる就活生」という立場で書かせていただきました。リクルートスーツ好きな方や、意地でもリクルートスーツを着ないという方のお話も聞いてみたいです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。




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