まず、中国成長のモデルとして、加工貿易立国という言われ方をするのが、一通りの常識でした。
加工貿易とは、付加価値の高い高性能の部品は国内でつくり、最終製品への組み立て工程などは、人件費の安い国外に委託して、最終製品として自国には輸入するという形態です。
自国ですべての工程を行うのであれば、最終製品の組み立て工程部分の雇用も確保できますし、最終工程の組み立て部分は人しかできな工程が多いため、多量の雇用を生み出す可能性があります。
さて、どうすれば、中国が加工貿易ということを証明できるのか?
次の点を押さえることができればいいのかなと思います。
・資本財の輸出が増える
・中国からの消費財の輸入が増える。
・中国からの消費財輸出増加と日本からの消費財輸出減少の中に比例関係がある。
ここらへんを押さえれば、中国成長のモデルが加工貿易であることを証明できるのではないでしょうか。
まず、資本財輸出は前回の記事で。
次に、中国からの耐久消費財の輸入について見てみます。
はっきりと伸びていますね。
3点目の中国の消費財の輸出のグラフを作りたいのですが、データが見つけられません。中国語読めないですしorz
中国の輸出データはあきらめて、日本の消費財の輸出データをとりましょう。
あれ、、、めちゃくちゃ伸びてるじゃん!!
っていうことは、私が考えていたことって間違っているのか!!
と思ったんですが、このグラフをもう少し分解してみます。
このグラフからわかることは、「車が輸出を引っ張ってるだけじゃん!!」
車は人命を預かるため、購買決定要因において、ブランドの力が強いのか、自動車産業の生産性がいちじるしく高いのかわかりませんが、とりあえずこのグラフからわかることは、消費財の輸出は増加しているが、ほとんどが自動車ということです、そのほかの品目に関しては、横ばいもしくは、微増です。
中国のデータがあれば、よいのですが、今回は見送ります。
とりあえず、このグラフから読み取れることは、
「日本の技術力は高い」
ということでしょうか。
資本財が典型的ですが、コストよりも信頼性やブランドが重視される分野では、日本の製品は強いです。
今回の記事でのアプローチでは、中国が日本の雇用を奪うことによって、成長していったということは証明できませんでした。それでは、加工貿易に必要な条件である、安い賃金という点に焦点をしぼった記事を次回書きたいと思います。