自民・公明・たち日などの野党が提出した菅内閣への不信任案。昨夜まで民主党の小沢グループなどが造反の意思を固め、一気に菅降ろしの流れに勢いが付いていたが…。
土壇場になって流れが変わり、造反の意思を示していた小沢氏・原口氏などの小沢グループや、鳩山前総理が、欠席・反対に転じてしまった。
本日の民主党代議士会で菅総理が震災対策への一定のメドがついたら辞任すると表明したのが功を奏した。不信任案への賛成をしめしていた小沢グループが腰砕けになってしまった。大量造反はなく、小沢氏に近い議員・松木氏と横粂氏が造反したにとどまった。
これだけ盛り上がった内閣不信任案騒動。あっけなく終わってしまったが、民主の党内対立はこれからも続くであろうし、参議院のねじれという現実もあり、菅政権は苦しい政権運営を強いられることに変わりはない。
この不信任案の否決…。いずれ辞めることを表明した総理の内閣を信任するという大きな矛盾を生んだことは間違いない。海外の首脳・政府要人からもいつかは辞めてしまうであろう総理と話をしたってしょうがないという気になるだろう。
この不信任案提出には震災・原発という、この国難のときに政局とは何事だみたいな批判がTV・マスコミなどから度々出たが、一方では政局になろうが、菅総理には早く辞めてもらいたいという意見もあり、賛否両論だ。
もし不信任が通っていれば、菅総理が解散か総辞職のどちらかを選ぶのだが、いずれにしろ菅総理が退いたのち、次は誰が総理になるのか、はたまた野党との連立があるのか、今後の展望が全くわからない中でのこの騒動。政界の人材欠乏という現実もあらわになった気がする。
今後は参議院が主戦場となるのだろう。菅総理への問責決議案が提出されることもありうる。
いずれにしろ、この国難のときこそ、挙国一致内閣・連立など、党派を超えて事にあたってほしい。
政局ばかりで動くこの人物は…もういい。