マルハバン、松太郎です。
日本の友人から連絡があり、
スペインのメディアには
今夜は勝てそうか?と問われ
「もちろん、ただパエリアに勝つためには
日本を代表するフィンガーピンチョス(寿司)で
勝負するしかない」
とか、
今夜のキーポイントは?という質問には
「ヘルシーさ。どう考えてもパエリアに比べて寿司の方が圧倒的にヘルシー。」
とか、
ふざけまくってしまう
いつもの、悪い癖が出てしまいました。
確か報道ステーションやったと思いますが、
勝負の決め手は米の炊き方だとか
この4年間スペインに勝つためにスペイン料理をやってきた
とか調子に乗りすぎてしまい、
実は試合中、
あれ放送されたらパエリアの先輩方に怒られやしないかと、
内心、試合展開以上にひやひやしていました。
実際、
おもくそインタビューカットされてましたね!笑
全カット。
ホッとしました。
試合翌日は街中で
多くの人からcongratsをいただきました。
おめでとう
おめでとう
と、世界中の人が、
グッジョブでもラッキーでもなく、
君たちは掴み取ったなってニュアンスで
たくさんの祝福を与えてくれました。
これは、ロシアの時とも、南アフリカの時とも全然違います。
日本代表に対するリスペクトをものすごく感じます。
それと同じく、今回の大会では我々も
オーストラリア、韓国、イラン、サウジアラビアという同じアジアの予選を突破した国々に対して
ものすごく応援されたし、応援しました。
ずっと日本が持ち続けていた南米とヨーロッパに対するコンプレックスや必要以上のリスペクトは、
実はアジア全体で打ち破っていくものでもあるんだなと、
今回身に染みて感じています。
サウジがアルゼンチンに勝ったところから、
今回のアジアの躍進は始まりました。
日本のドイツ戦にもサウジの勝利は少なからず影響があったと思います。
そして、昨日の韓国のポルトガル戦勝利も、日本のスペイン撃破が確実に影響していたはずです。
まだまだ日本代表の旅は続きますが、
もう十分
新しい景色が見えています。
そして、
わたしたちの旅はいよいよ終わりを迎えます。
(軍事機密保護のため、カタールの空港には写真が詳細に映らない工夫がされています。
少し前までは中東の空港で写真を撮るとカメラごと没収でした。)
4年半楽しみにしていたカタールW杯の旅は、
それはそれは言葉にならない多くの感情に触れることのできた旅でした。
馴染みのない地域、人種である中東。
本当にカタールでW杯ができるのか?
確かに、この規模の世界的イベントに不慣れな面も多々ありました。
でも、
ボランティアの人たちの、
この大会を少しでもいい思い出にしてもらいたいという気持ちを滞在中は毎日感じました。
わたしたちの抱いている中東の国々に対するイメージは
残念ながら、なかなか笑顔溢れるイメージではないかもしれません。
昔、イランを旅した時に、とある町中の商店でポテトチップスと水を買おうとしたところ、
その商品を前に並んでいたイラン人に取り上げられました。
「お前たちの国で、この国はどう思われている?
俺は知っている。悪いニュースしか流れないだろ。
それは仕方のないことでもある。
でも、お前が国に帰ったらいい奴もいたぞって少しでも多くの友達に話してくれ」
と、わたしのポテトチップスと水を奢ってくれました。
人権問題や、政治的問題。
たくさんの懸念材料を抱えた今回のカタール大会でしたが、そのホスピタリティに疑いはもうありません。
人間は、
どんな人種、宗教であれ、
そこで生活をし、家族を愛し、友人と笑い合うことは変わりません。
この幸せと、いい思い出を持ち帰るサポーターが世界中に伝播し、少しでも正しい中東のイメージが広がることを強く願います。
そしてわたしたちが忘れてはいけないことがもう一つ。
前回のロシア大会が素晴らしい大会であったこと
ロシアはどこへ行った?
ロシアの人々は今何をしている?
もちろん、戦争を肯定する気は全くありませんが、
それが今回一番胸の痛い思いでした。
国際社会では敵対し、今も国交断絶が続く中で行われた予選リーグのイラン対アメリカの試合は
とてもフェアでファイトしていました。
この世界で一番ピースフルな試合に多くの人が胸を打たれました。
政治とスポーツは別問題です。
もちろん、それぞれの主義主張の合わないはあります。
許せない行為もあります。
しかし、政治とその国に生きる人々を同じようにジャッジすることは余りにも軽率です。
いつか国際社会にロシアが復帰し、2018年に笑いあったロシアの人たちと再会できることを心から望みます。
コロナ禍以後の閉塞された世界に住んでいたわたしに、
改めて
自分が帰属しているものの最も大きい集合体がこの世界であるということを
このW杯、カタールでの日々が思い出させてくれました。
日本に帰ると日常が待っていますが、また4年間、自分自身のW杯予選を戦っていきたいと思います。
それでは、離陸します!
フットボールというものを限りなく愛おしく感じながら。
また4年後に会いましょう!
以上、カタールから松太郎がお届けしました!










