蕎麦という文字が日本の史書に初めて登場したのは「続日本紀」巻之九、第四十四代元正天皇の養老6年(722)7月19日の詔勅。
※今夏無雨笛稼不登
訳/今年の夏は雨が降らないので作物の実りが悪い
※宣令天下国司勧課百姓
訳/宜しく天下の国司達に令を下して農民に勧めよ
※種樹挽禾蕎麦乃大小麦
訳/粟・蕎麦・大麦・小麦を植えて
※蔵置儲以備年荒
訳/蓄えをもうけ以て荒年に備えるように
干魃や飢饉に対しての救荒食を、勅命を以て勧めているのは、第五十五代の仁明天皇が承和6年(839)の1月7日に発令した、と「続日本後記」にもあります。
漢文のような内容ですが、当時は天皇が勅諚で下知したのですね。
特別な肥料や土地を選ぶことなく、播種から収穫までが僅か75日であり、保存も容易、危急時の備えとして古くから重要な食品だったことが分かります。
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