「蕎麦前」とは、蕎麦を食べる前に軽くつまみながらお酒を嗜むことで、江戸から始まったとか。
蕎麦屋に於ける、粋な大人の(飲み方・食べ方)ともいわれますね。
格別な美味しさがあり、かの文豪・池波正太郎も「蕎麦前なくして蕎麦屋なし」という言葉を残しています。
宝暦7年(1757)版 「評判龍美野子/ひょうばんたつのみやこ」の文中には、「先ずそば前に一ぱい致そう、のめる肴二・三種頼む」と記載があります。
さて、そのお酒を入れる器です。
「お銚子、お代わり~」と、お客やお店でよく耳にしますが、本来は「徳利」が正しく、誤用が通用語になってしまいました。
お銚子は長い柄の付いた、酒を注ぐためのもの(例/三三九度の柄杓状)で、徳利はお銚子とは非なるもので口先が狭くて胴の膨らんだ、どこでも見かけるものです。
徳利は神棚のお供え用の器が変化し、保存用土器から進化したもの。
今は、「徳利、お代わり~」といったら「え?」というお店があるかも。 (笑)
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