蕎麦屋さんでざる蕎麦を注文すると、蕎麦と一緒に運ばれてくる薬味
は(刻み葱・刻み海苔・擦り大根・山葵)等が一般的ですが、大葉・茗荷
・紫蘇・生姜という所もあります。
時には塩や抹茶の出てくる洒落た店も。
薬味は邪道だ、という自称「蕎麦通」の人もいるようですが、人夫々の
好みですから決まりはありません。
ただ、最初から蕎麦つゆの中に薬味を全部入れてしまうのは残念な
食べ方になってしまいます。
山葵は直接蕎麦につけてから箸で運んで蕎麦つゆに蕎麦を入れて
から食べるものだ、と力説する人もいます。
段々と薄くなってしまう蕎麦つゆに薬味を調整しながら食べていく方
がいろいろな味が楽しめるというものです。
或いは食べ終わり蕎麦湯が運ばれてから、残った蕎麦つゆに薬味
を入れて味わうのも良いですね。
さて、本題である蕎麦と山葵について。
山葵は元来生臭さを消したり食欲を増進させたりする目的で、昔から
お刺身やお寿司に用いられてきました。
蕎麦も同様で、鰹節を使った蕎麦つゆの発現した頃に臭いを飛ばす
のを目的として用いられ始めたようです。
元来は味噌を搾って薄めたのが蕎麦つゆで、中に大根下ろしの辛
みを使っていたようす。
200年前頃からより旨みの出る鰹を使うようになり、不慣れで馴染
めない客のために代用品として山葵が添えられるようになったようで
す。
更には、炭と同じく水を浄化する作用で用いられたこともありました。
「この汁はダシがよく効いているなあ」と褒める方が時々いますが、
実は強すぎるのは×。
鰹の風味が余りに強い汁は質の良くない鰹類を使っている、作業
工程が雑、或いは化学調味料で誤魔化しているか、なのです。
店に入ったとたんダシの臭いのする店は三流だ、とも評されます。
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