蕎麦は「作る」とはいわず、「打つ」といいますね。
何故「打つ」というのだろう、と疑問に思う方も多いと思います。
確かに古い資料には木槌で叩いて延ばしていた、という記述も
あるようです。
麺台の上に延した田舎蕎麦を叩くように切る地方もあります。
真上から叩く、打つ、に近い動作があるから(打つ)というのだ、
という職人さんもいますが、少し考えてみたいと思います。
料理用語で(切る)ことを(打つ)と表現することもあります。
例えば
水を打つ、酢を打つ、打ち鮑、胡瓜の笹打ち、野菜を打つ、と
いう表現もありますし、刺身は打ち身、串刺しは串打ち、まぶす
のを粉打ち、といったりします。
そして庖丁で切る行為を(打つ)といいますから、蕎麦切りも切る
ことから派生しているのかもしれません。
切ることでいえば、昔は(打ち首)もありましたし、更には侍が相手
を切るのは(手打ち)ともいいますから。
いろいろ日本に伝来した中国では、餅を作ることを(打ち餅)、更に
麺を作ることは(打ち麺)といったりしますので、その影響もあるの
かもしれません。
「何故蕎麦は打つというのか」は、動作なのか切ることなのかは
結局のところ分かりませんが、「蕎麦を作る」というより「蕎麦を打つ」
といった方が、いかにも心を込めて手作業で作り上げた日本伝統の
食べ物、という感があって不思議な響きがありますね。
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