「大衆芸能」のお勉強(という名のファンミーティング) | お蕎麦と昆布のいる暮らし

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日常やまわりのできごと
できたことできなかったこと
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みっさまがご卒業されて、松竹の「蘭」2回目のご出演の時に、「大衆芸能・劇団九州男座長大川良太郎」さんを知り、すぐに近くで公演もあったことから観に行き、大衆芸能?すっごくおもしろい~ってなってました。

大川さまが現在放送中の朝ドラ:おちょやんにご出演で、その情報を集めていましたら、とても素敵な講座の開催を知り、速攻申し込み!

 

メルパルク京都は、JR京都駅の京都劇場のはす向かいにありました。

迷子にならずに到着!

 

まず、主催の加藤わ呼さまの座学。

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「どさ回り」が「大衆芸能」の呼称になる流れ。映画の登場、戦前戦後の隆盛、TVの出現により衰退への転落。再復活の「夢芝居」のあとのバブル、などの歴史的なこと。

現在、公演を打てる劇場の全国分布図と、閉館&新設の情報。

大阪になぜ芝居小屋が集中しているのか(39もある!)

レジュメをいただき、わかりやすく解説していただき、ほうほうと思っている間に時間が過ぎて前半終了。

 

 

 

目を奪われるのは、ずらりとお道具の並んだお化粧前のようす。

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ひとりひとりの特注のかつら!これは芸者さんになるのかな。こんな間近で見せてもらえるなんて。

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近江飛龍さまご登場。どこにでもいそうな、いたって”ふつうにみえる男性”

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でもぜんぜんふつうじゃなかったーーー!!

トークのテンポもよくめっちゃ楽しい。

「ぼくもさっきまで後ろで聞かせてもらっていました。見られている側と見る側ではこんなにも感じ方が違うのかと、びっくりしました。また、歴史もぼくのしらないことがあって、勉強になりました。」なんて謙虚な方!

 

 

飛龍さんの生い立ちや劇団の座長になられた経緯もさらりとはなされるんだけど、めっちゃ濃い。

昭和初期の映画のエンドテロップに「近江〇〇」とあるのは、全部こちらの劇団からの方。

今のように録音のないころは劇団員に音楽の方もいらした。

現在のように「お芝居+ショー」をはじめたのは、飛龍さんのおかあさまの提案。「おどりできらきらしたレビューがしたい」を実現させちゃうのがすごい。

(おかあさまは、宝塚を受験して合格もらったのだけど「男役がしたい」と言ったら「だめ」と言われたので「ほなええわ!」と蹴ったんだそう・・。もっとすごい)

 

実演!お化粧講座。

カメラは後方席の方にプロジェクターでアップに見せるためで録画はしてない、、ので一定時間来たら切れちゃう。ご本人や加藤様スタッフの方がつどつけなおし。

 

まずはお髭を剃るところから!!

ういんういんじーこじーこしながらも舌鋒するどくトーク並走。

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手であぶらをなじませ顔や胸・くびすじに油を塗り、その塗り方でしあがりも変わる。むらにならないように塗るには経験。

 

まゆげは歌舞伎の方は剃っちゃうけど、お芝居の内容やショーがあるので剃らない。油を丁寧に刷り込んでまゆげをつぶす。

下地をぬる。

もろ肌脱いで、、、ちょっと恥ずかしい、とおっしゃるのがキュート!

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かなり濃くても上から塗るので、いい感じになる、のだそう(…うろおぼえ)

白塗りはのど仏から。

あごから胸にすごい音でパッティングされる。いたたた。

 

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顔に塗る色は、劇団によって違う。

白、オークル、ピンク。

近江飛龍劇団では「ピンク」を使用。

水で溶いた化粧品や道具をカメラでアップで見せてくださる。

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二重にするのにダイソーの小道具を魔法のように出してこられる。

と思えば、肝心なところは真剣なお顔付き。

 

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メイクがどんどん進む~見ていてすごく楽しい。

 

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お顔の陰影は宝塚のメイクを参考にされてる。

 

よく忘れがちなのが「手」を白く塗ること。舞台で「あっ」と気付いて指先ちょっとしか出さずにごまかしたりする人もいる。

 

できあがりに浴衣を着なおして、ああ素敵。

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着付け。

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お胸をつくるのに、ブラジャー(アンダー95)装着。

着付けの先生から見たらとんでもない着付けになってる。5分の踊りの間だけもつための着付け。すぐに着崩れるけどそれでいい。

 

(「おちょやん」にご出演のみりおくんは「宝塚時代に”どんなに踊っても着崩れない着付け方””どんなに長くかぶっていても疲れないかつらのかぶり方”を習得している」と話しておられたけど、5分のショーのためならこれでOkなのだよね)

 

そして特注かつらをかぶると、美しい色っぽい芸者さんの出来上がり!所作も「おんな」になっちゃうんだそうな。

 

腕を白く塗るのに、1/3までしか塗らない。最近は腕をまくって力強く踊る人もいるけれど、飛龍さまは「それでは女らしくないから」塗ったところ以上は見せない。できるだけ手首も見せない。指先で女らしさを表現する。

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そして1曲舞ってくださって、、あーーかっこいーーい!

 

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主催の加藤さまがペンライトやキラキラ光線の出る指輪を配ってくださって、ふりふりしながら楽しむ。わーい♪

 

フロアが滑らないようになってるから足元の所作が大変だと思うのに、そんなことなんか気にせず優雅で見事な舞。きれーーい。

 

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最後にお約束のドスの利いた声で「ほんじつはありがとうございました」まで聞けて大満足。

 

講座会場に来た時に、飛龍様の熱烈なファンの方々に優しく迎えていただき、和やかな中でいい経験ができてとっても良かった。

 

来月、飛龍座長の舞台を観に行く予約まではいってるなんてお得な講座。来月が楽しみ~~、、って、飛龍座長、明日座長交代特別出演で千鳥劇場の予定があるぞーー!ぎゃーー!!(いきたいなあ、千鳥劇場何時までだっけ。。)