奇跡の定義 | PFPへの旅

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ボクシングを中心にスポーツや世の中の様々なジャンルを大真面目に考えるブログです。政治経済からアングラまで、知りたいことがあったらコメント欄にどうぞ。

よく奇跡奇跡と騒ぐが、奇跡とはどういった状態を奇跡というのだろう。ちょっと考えてみた。

辞書には「常識で考えて起こりえないこと、不思議な現象」とある。この言葉を基準に過去のスポーツを考察してみよう。

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まずボクシングに於いての奇跡は俺の知る限りは2試合。一つ目は以前紹介した「原田VSジョフレ」戦だろう。この黄金のバンタムなる異名を持つ最高のチャンピオンに日本中はもとより世界中は「原田が勝つのは不可能。見どころは原田が何ラウンドまで持つかだけだ」とまで言われた。これは奇跡という言葉がピタリとあてはまる。次に「竹原VSカストロ」戦。少し落ち目で竹原をナメきっていたとはいえ、伝説のミドルでチャンピオンになったのは奇跡といっていいはずだ。
好試合はたくさんあるが、他の試合はせいぜい「3:7」位で日本人が不利といわれる程度だから、奇跡とは言えまい。西岡がラ・マルケスを破った試合も実力的に見れば順当勝ち。ハンディはラスベガスというほぼアウェイでやった数の違いくらいで、あれを奇跡というのは西岡に失礼だろう。どちらかというとジョニゴン戦の方が奇跡に近いと感じる。


基本的にアスリートである以上極限のトレーニングはしているはずで、世間的には番狂わせといわれる試合でも奇跡などという言葉はその人間に失礼だ。でもそれを承知で俺が知る限りの最高の奇跡はアトランタオリンピックの「日本VSブラジル」戦だろう。言葉どうり「マイアミの奇跡」と呼ばれているこの試合は世界中誰もが日本の負け、万が一あっても日本がガチガチに守った上での引分けと思われていたが、何と1:0の勝利。我がエスパルスのテルドーナが得点者だ。まあ結果的に日本は予選で敗退、ブラジルは進出したので奇跡にケチがついたのは確かだ。

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ただ試合全体では奇跡とは言えないが部分的な奇跡は数多く存在する。例えば中国で開催された2004ACのヨルダン戦だ。この大会は中国との関係悪化の中で行われ、それこそどこに行っても大ブーイングの中での試合だった。ヨルダンとベスト8で対戦した日本はPKまで粘られた。スタジアム中がヨルダンを応援する中、日本は1人目のポコチンみたいな顔をした俊輔、次にサントスが連続して外す。対してヨルダンは2人とも成功。3本目は日本ヨルダンともに成功。この状況がおわかりだろうか?日本のキッカーは残り2本を確実に決め、川口は2本ともストップしなければならない。これはほぼ不可能。そういえばジーコも諦め顔だったもんなぁ。しかもそんな不可能を可能にしてもまだ同点だ。
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ここで日本サッカーの最高の守護神炎の男川口が日本スポーツ史に燦然と輝く空前の奇跡を起こす。プレッシャーのかかる中、日本のキッカーは二本とも成功し、何と川口は相手の難しいボールを2本とも指先1本で触りストップしたのだ。正直俺はもう負けたとしても「良くやった」と褒めたいくらいの気持ちになっていた。
ところが6人目の中澤が宮本や川口の頑張りをブチ壊す失敗。さすがのジーコも俺も諦めた。しかし世界中でただ一人川口だけは諦めていなかった。この6本目も指先一本で触り何とストップしたのだ!こんなことってあるか?長くサッカーを見ていてこんな神がかったシーンは初めてだ。7人目は日本は成功し、相手は川口の気迫に押されポストの当て自爆。しかもこの大会日本は優勝する。川口を称賛するとともに奇跡中の奇跡を目にした瞬間だった。恐らくあんな芸当を超プレッシャーのかかる国際大会でやってのけたのは歴史上川口だけだろう。

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ただ、例えば「5:5」の試合と言われるものでもそれが2試合続けば連勝する確率は25%まで落ちる。つまり連続して勝つのはそれくらい難しいのだ。穂積の10回防衛や具志堅の13回、または西岡の海外を含む7回防衛も奇跡といっていいだろう。

総じて言えることは長く活躍するアスリートはその存在自体が奇跡と言えるのだ!