「打鍵感が良い」で有名なHHKB。
ボクはHHKBが好きすぎて、これについてのレビュー動画をYouTubeなんかでもあれこれ観ちゃうんですが、本当にしっかりまともにレビューしている人もいれば、結構いい加減な内容の人もそこそこいます。
ボクはレビューの内容について、純粋な感想を述べてる部分については、それが自分の感想と全く真反対のことを述べていてもそれはそれで良いと思っています。
人それぞれの意見を否定するものではないので。
しかし、どうしても納得いかない部分もあります。
それは、事実と異なることを伝えていることです。
何かと言うと……
「打鍵感が良い」理由が「静電容量無接点方式だから」というレビュー
ハッキリ言ってこれは間違いです。
この表現は静電容量無接点方式さえ採用していれば、いかなるキー構造をしていても「打鍵感が良い」ということになってしまいます。
HHKBの「打鍵感が良い」理由は、厳密にはキー内部のカップラバーに大きく起因しています。
その内側にある静電容量に作用するコニックリングがスプリング上になっているので、それらが相まってなせる打鍵感なわけであって、「静電容量無接点方式だから」というにはあまりに間接的な理由です。
(引用: https://shop.tsukumo.co.jp/features/keyswitch)
その辺を良く知らない人に対して「どうせ伝わらないだろう」と説明を端折りたくなる気持ちは少なからずあるかも知れない。
しかし、この説明だと確実に誤解を生んでしまうのです。
さらに、同じ静電容量無接点方式だからといってセブン銀行のATMのテンキーで感触を確認してみるのも良いなど、めっちゃいい加減なことを言ってる人がいますが、ハッキリ言って全然違うので何の参考にもなりません。
因みにリアルフォースとも違うので、セブン銀行ATMのテンキーなんか参考にしなくて良いです。
仮にこれらを一緒と思ってるなら、それは静電容量無接点方式がどうこうではなく、どんなキーボードを打っても多分一緒に感じられるような人です。
HHKBの打鍵感が良いかどうかを判断するなら、せめてメカニカルキーボードの青軸、赤軸、茶軸を打っただけで判別できる程度の感覚は持ってないと、あまり喜びを感じられないと思います。
つまり、HHKBの打鍵感はあくまでHHKBならではであって、静電容量無接点方式だからとはちょっと違うのです。
ただし、静電容量無接点方式だと必然的に上図の構造を取るため、心地良い打鍵感を生み出す仕組みになっていくというわけなので、大抵の静電容量無接点方式キーボードは打鍵が心地良いはずです。
なので、着地点は近いところにあるけど、説明が不適切だなと……
で、もう1つ、腑に落ちないレビューが……
刻印が見辛いのがデメリットというレビュー
主に墨モデルだね。
キートップが濃い灰色に文字が黒ということで、光の加減が良くても結構見辛いのがこのモデルです。
見辛いというのは事実なんだけど、それはデメリットじゃないんだよな……というか、むしろ目立たないことがメリットになってるのが分からないんだな……と。
まぁ、メリットと感じるかデメリットと感じるかは使う人次第でもあるので、デメリットだと言われて強く反論したいわけではないのだけど、レビューとして「デメリットだ」と言うのは不適切だと思うのです。
「私にとっては」を付けてる人においてはまだ良いのだけど、中には一般論かのように言ってる人もいます。
これもまた誤解を生んでしまうと思うのです。
そもそもHHKBというのは、長年使うことを想定しています。しかもプロとしてね。
つまり、使い始めはまだブラインドタッチが習得出来ていなかったとしても、長く使っていく内にいつしか習得して、キートップの印字なんか不要になる時がくることを想定しているわけで、その時にはもはやキートップ印字の視認性なんかどうでもよくなるどころか、目立たない方が玄人っぽくてカッコいいじゃないかという思考が強くなるわけですよ。
というか、実際ブラインドタッチできるようになったらマヂでキートップの印字は不要です。
現にボクの愛用中のHHKB雪は最初から無刻印だし、交換したキートップも無刻印だけど、何一つ不自由していません。
(つい昨日キートップ交換した英語配列モデル)
これが当たり前の状態になると、よりキーボードを見ずに打つようになるよ。
もし、アルファベットはブラインドタッチ出来てるけど数字キーとか記号キーがちょっと苦手と言う人がいたら、是非とも無刻印にしてしまうことをお勧めします。
見てるからいつまで経っても体が覚えないのですよ。
手探りで体がキーの位置を覚えさせて、じわじわと叩き込んでいく方が確実に習得に近づきます。
HHKBはその形状やキー配列により、好みが分かれると言うか使用者を選ぶ傾向が強いので、どうしても受け入れられない人が多くいるのは頷けます。
しかし、レビューするからには賛否の賛も否も正確に事実を伝えて欲しいし、個人の感想を一般論として誤解を生むような伝え方をしないで欲しいものです。


