それぞれのお薬ポケットの、朝と夜の薬。
義父にはちゃんと飲ませるのに、義母本人が、よく忘れる。
9時に、義母の夜の薬が残っているのに気付いた。
その日は7時半には就寝していて、
睡眠導入剤を服用している義母は、すっかり寝入っているはず。
その日の夜の服薬は、あきらめた。
翌日、飲み忘れの前夜の分を、ポケットに入れたままにしていたら、夜になくなっていた。
もしかして、飲んだことを忘れて、2日分を飲んだのだろうか?
義母に聞いてみると、
「飲み忘れてるって言われたから、どうしようかと思ったんだけど、時間を開けて、2回分飲んだわよ」
「どういうこと?」
「朝の薬を飲んで、夜に飲んで、時間を開けて、また夜のを飲んだのよ」
「ああ、なるほどね。時間を開けて飲むのを選んだのね。
だったら、朝に、前日の夜の分を飲んで、昼の服薬がないんだから、昼に朝の分を飲んで、
夜はその日の夜の分を飲めばよかったのかも」
「ちゃんと時間は空けたわよ」
「うん、でも、薬は血中濃度の問題だから、朝に夜を飲んで、昼に朝、夜に夜、の方が良かったんじゃないかな」
「ん?ちょっとよくわからない」
「次から、こういうことがあった時のために、説明しておくけど、飲む前にお知らせしてね」
と言って、嫁は紙に書いて説明した。
木曜日:朝〇 夜×
金曜日:朝に夜 昼に朝 夜〇
「義母の飲み方だと、朝→朝→夜→夜の順で飲んでるでしょ?このように、朝→夜→朝→夜の順になるほうがいいでしょ」
「・・・ああ」
説明したけど、義母の反応から、これは理解できていないな、とわかった。
次からは、飲み忘れが発生したら、ポケットから外しておこう、と思った。
すると、隣にいた8歳のちゃんが…
「ワタシは、紙に書く前に、説明されてた時から、わかったよ。ばあば、わかった?(ドヤァ)」
「そんなぁ」
ちゃん、そんなトドメを刺すようなこと、言わなくたって