お母さんが下の台所に降りて行ったら、お風呂場に行く義母おばあちゃんとすれ違った。

けれど、すぐに戻ってきた。

 

お母さん「あれ、お風呂に入るんじゃなかったの?」

 

おばあちゃん「だって、Yちゃんヒヨコ(私の娘、義母の孫)が入ってたんだもん。

  Nちゃんハリネズミ(同じく)だったら入るんだけど」

 

お母さん「そうなんだ(スルー)。」

 

おばあちゃんヒヨコちゃんとお風呂入るのはイヤなのよ。だって、シャワー1時間も浴びてるんだもん」

 

お母さん「じゃあ、しょうがないね(スルー)。」

 

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おばあちゃん『孫のヒヨコちゃんは、年の割に、いろんなことを知っているのね。

 もう、私もついていけなくて、言ってしまえば、生意気なのよ。

 何度も1時間シャワー浴びるのやめるように言っても、全然聞かないし。』

 

おばあちゃん『その点、ハリネズミちゃんは、なんであんなにかわいいのかしら。

 何をやってもかわいいわ。みんなが口が悪いっていうけど、そんなことないわよ。』

 

義母の口から何度も聞いているので、私たちはスルーしています。

 

Yちゃんヒヨコは、風呂には一時間いますが、

シャワーをずっと浴びているのはNちゃんハリネズミです。Nちゃんも私のことだ、と自白しています。

何度訂正しても、義母の思い込みが変わることはなく。

 

むしろ、Yちゃんヒヨコの一時間シャワーを、なぜ注意しないのか、と言ってくる。

もちろん、注意してますよ、Nちゃんハリネズミに。

 

不憫な娘、Yちゃんヒヨコは、これらを知っています。

ある日、学校から帰ってきたら、義母がニコニコして出迎えに出てきて

おばあちゃん「あ、Nちゃんハリネズミだと思った」

と真顔に戻って、言われたそうです。

それでいて、一番、義母のことを気にかけてくれています。

 

思ってても、言わないよねくちびるヒミツの代表例です。

心のほんの片隅にある、今までだったら言わないだろうことを

口に出させてしまうのは、認知症のなせる業だと思っています。