運命の、MRI検査結果を聞きに行く日。
朝から、お怒りだった。義母も緊張していたのかな。
「なんで嫁ちゃんなの?(Rちゃんは仕事で…)一人でも行けるんだけど!
じゃあ、明日の歯医者は歩いていくから来なくていいからね!」
丁度、夫もかかりつけ医の受診日で仕事を休んでおり、
私たちに同行するために、急いで戻ってきた。
大学病院の予約は10:30でよかった。
夫に、「一緒に行こう」と誘う義母。
穏やかになり、三人で、大学病院に向かった。
大学病院の先生のお話
「脳の画像をみると、記憶に関する部分がだいぶ萎縮してきていますね。
MRIのVOI値が2.63はかなり高めです。
(MMSEの)検査をしましょう・・・23/30点ですね。悪くないです。
でも、物忘れは始まっていますね。
程度は低いので、進行を予防するお薬(メマリー)を試しましょう。
車の運転はされるんですか?・・・車の運転はダメですね。」
これを聞いたときの義母の心境は、どんなだったのでしょうか。
夫と嫁は、やっぱりそうだったか、と、正直、ホッとしていました。
(これで、車の運転をやめてもらえる。)
診察の後半は、義母の運転への訴えでした。
先生は、義母の話もきき、そのうえで丁寧に答えてくださいました。
「もう言えることは、一切乗るなっていうことですね」
「そうね、乗ってもいいですかって聞かれたら、ダメです。
僕にも医師としての責任があります」
静かに、帰宅しました。
このことについて、いつまでも、誰も、何も、触れない。
夜、嫁も義母のリビングにいました。
義母の携帯が鳴りました
義母は携帯を持って隣室に消え
通話はすぐ終わり、リビングに戻ってきました。
そして、「もう寝るわ」と言って、静かに寝室に向かいました。
この時の通話相手は、R姉で、
昼間の不在着信に折り返したのだ、と、あとから聞きました。
実娘であるR姉に、言ったこと。
「親子の縁を切る、死んで恨み返す」
R姉が大学病院の手配をしたから?
車の運転はダメだと言ったから?
R姉の思い通りになった…と思っているらしい
一番ショックなのは、義母本人、だろう。
やり場のない怒りを、R姉に向けているんだ。