​【明日、ワクチン予約枠がさらに追加されます】
福岡市ではワクチン接種の予約状況と国からのワクチン配送状況を見ながら随時予約枠を増やしています。ですから日々「福岡市コロナワクチン接種 空き状況検索サイト」を見ていれば、1時間おきに情報が更新されます。キャンセルが出たり新しい枠が追加されたらすぐに反映されます。
普段は新しい予約枠は随時開けていて、告知はしていませんが、明日(3日)は朝8時に約4万4000回分の枠を開けるので、告知をします。この増枠は各区の集団接種会場とクルーズセンター会場の枠になります。予約をまだされていない方や予約を前倒し変更したい方はどうぞご利用ください。サイトのリンクはコメント欄に付けておきますね!よい枠はお早めに!

【今の日本に足りないものは、納得感のある補償と目標】

ここからは個人的な感想レベルで思うことをツラツラと、、、

報道の範囲でしか知りませんが、全国知事会で「ロックダウン」という言葉が使われたようです。今の日本の法体系では海外のようなロックダウンは出来ません。考える時間は去年からありましたが、残念ながら日本では国会でも補償のあり方の話が全然出来ていません。そのような補償の考え方と法体系が整備されていない状況の中で、日本において強制的な都市封鎖は出来ず、あくまで「自粛要請とその協力金」という枠を越えられないのではないかなと思います。

また有事の際に、省庁間や自治体とデータ連携をして売り上げに応じた補償が出来る仕組みも議論されていません。ある店舗では通常の売り上げ以上、ある店舗では日頃の売り上げに全く足りないという一律の協力金では不公平感が残り、納得感がありません。また影響を受けている事業者は飲食以外にもたくさんたくさんあります。

加えて、国民が振り込み先として一つの口座だけでもマイナンバーに登録しておいて、有事の際に国民への給付がスピーディーに振り込まれる仕組みづくりの議論も去年の特別定額給付金以降全く進んでいません。あの議論はどこに行ったのでしょうか。

このように納得感のある補償ができる法体系の整備や議論が全くなされていない日本でロックダウンを行うのは現実的ではないと思います。全国知事会がどのような議論だったかは分かりませんが、報道だけを聞いての感想です。

また緊急事態宣言を出し過ぎて、もはや日常になってしまったからといって、より過激な言葉で緊張感を持たせようというやり方も、もう通用しないと思います。共有する危機感が何なのかという納得感こそが、今は最も必要だと思います。

国の分科会の尾身会長が「政府に国民が危機感を共有する強いメッセージを出して欲しい」と発言しているのを拝見しました。私はそれは政治家ではなく、尾身さんのような専門家こそが前面に出て発信するものではないかと思うのです。

医療提供体制を崩壊させないためと言っても、若い人にとっては遠い話です。医療提供体制のために危機感を持ってほしいと言われてもピンと来ないのも仕方ありません。彼らへ、なぜインフルエンザ以上の危機感を持つ必要があるのか、説得力のある発信ができるのは、原稿なしで、専門的な知見から説明ができる専門家です。

今、新規陽性者の半分は20代以下となっています。彼らの世代では「風邪とコロナのリスクは変わらない」「ワクチンを接種すると将来の子どもに影響が出る」と信じている人も少なからずいます。

このような疑問に応えるのは医学的知見を持つ専門家にしか出来ない話で、政府の分科会や有識者の専門家には、行動抑制という方法論ではなく、若者のなぜ?への説得力のある回答が必要ではないかと思います。相対的に重症化リスクの低い若者に対して、なぜコロナに危機感を持つ必要があるのか、なぜワクチンを接種した方がトータルでプラスなのかという説明が不足していると思うのです。

そして今、国民はどこを目標に頑張っているのか分かっていません。具体的には、インフルエンザのように有症状の人だけが病院に行き、クラスで蔓延すれば学級閉鎖にするというような対応になるには、どのような状況まで頑張ればいいのかという目標です。例えば国民の何%がワクチンを接種するとか、治療薬が普及するとか、医療提供体制を拡充するとか。

感染拡大に繋がる行動を控えることは大変重要です。一方で、家族のいろんな事情もあります。

私も去年祖母のお見舞いを自粛していたら会えないままに亡くなってしまいました。人によっては、来年にはもう会えなくなるかもしれないという状況下で、事前にワクチンを2回接種したり、PCR検査を受けた上で会いに行くなど、諸々の判断で行動する方もいらっしゃるでしょう。

強い行動抑制を要請すると、守れない人、自分と同レベルの危機意識でない人に対して許せない感情が強くなります。いわゆる同調圧力により分断が進んで社会がザラついた感じになるのが悲しいです。

私たちの共通の敵は新型コロナウイルス。

手を洗ったり、消毒をしたり、うがいをするのは本人以外に出来ません。栄養と睡眠をとって免疫力を付けることも。

基本的な感染対策をしっかりしながら、お互いにコロナにかからない、うつさないように行動しましょうね。

コロナワクチン空き状況確認サイトはこちらです!

福岡市長高島宗一郎