【緊急事態宣言と心の健康】福岡県に緊急事態宣言が出されて最初の週末を迎えます。不要不急の外出を控えるという県の要請にしっかり協力して、短期集中でコロナ陽性者数を抑え込みましょう。

一方、特に高齢者の方の中には、ステイホームの意味を厳密に捉えすぎて、家に引きこもってしまい、人との交流や外出不足の長期化により、運動機能や認知機能が低下して心身の健康を害してしまう事例も発生しています。

健康のために家の近くを散歩することなどは行政から要請されている内容からは除外されていますし、人が密にならない自然の中を散策することまで自粛するのは本来の狙いではありません。

不要不急の外出を控えるということは、新型コロナウイルス感染予防のために、普段一緒に生活している人以外の人と接触する機会をできる限り作らないことです。

もちろん同じ公園に行くことでも、夫婦で散歩に公園に行くことに何ら問題はありませんが、子どもを公園に連れて行って、親同士が公園でマスクを外したりお喋りに熱中してしまうのはよくありません。

コロナが落ち着くまでの期間、緊張感を持って自粛をすることはとても大切です。協力して頑張りましょう!

そして身体と「精神」の健康を保つことも、同じようにとても大切です。

コロナに関する情報は様々なメディアに溢れており、連日これに触れることで、必要以上に恐れ、精神的に不安定になる方もいらっしゃいます。

行政として、すべての市民の皆さんに強いメッセージが必要である一方、福祉の現場を預かる基礎自治体としては、これらの方々への配慮も必要で、その塩梅には悩みます。


ちなみに添付している写真は、投稿者の許可をいただいて、投稿のスクショを掲載させていただきました。
万が一感染すれば仕事に大きく影響が出ることや、連日の報道を見聞きして味覚障害になることを避けたいと、頻繁に検査に行き、一時は家庭内別居までしていたそうです。
PCR検査を受けると精神的な不安が取り除かれて安心するので、何度も民間の医療機関に行って検査するそうです。

もちろん思い当たる節があるのであれば、検査をすること自体はとても大切だと思います。
ただ気にする人と気にしない人が二極化されている傾向もあるように思います。

また我慢や恐怖に心が支配されると、他人の一つ一つの行動が許せなくなったり、陽性者や医療従事者への差別や偏見にも繋がりかねません。
過剰な自粛警察などを生んでしまうかもしれません。

先日も投稿しましたが、何に重きを置くか、何を信じているかは人によって違うので、コロナ禍における振る舞いに唯一の正解はありません。

正義の反対は悪ではなく、もう一つの正義。

緊急事態宣言で社会全体に緊張感が走っていますが、結局、ウイルスよりも人間の方が怖かったという事にだけはしたくないですよね。

共通の敵は新型コロナウイルス。

痛みを伴う期間を最小にすべく、2月7日までにコロナ陽性者数を抑え込めるように、そして何といっても昼夜を問わずコロナに立ち向かっていただいている医療従事者の負担を軽減すべく、みんなで協力していきましょう!

この期間の福岡市の独自支援策はこちらをご覧ください。



ところで、飲食店やデパートなどの各種店舗では、入り口でアルコール消毒や検温をすることが日常になってきましたが、検温結果37.5度以上(感染症法に基づく発熱基準)でも入口を突破しようとする方が、ごく一部ですがいらっしゃるそうです。

またグループの中の1人だけ発熱があった場合などに、店側からは拒否しにくいという声があるそうなので、基本的過ぎると思われるでしょうが、今日は改めて会見の際に市民の皆さんにもお願いをしました。

当然、本人には発熱の自覚症状がなく、大切な用事があって外出しているのでしょうが、この時期に発熱や咳が少しでもある方は当然すぐに家に戻り、速やかに医療機関に相談するという基本的な行動の徹底も大切ですね。

福岡市長 高島宗一郎