【換気をしよう!】福岡も今週になって急に気温が下がりました。冷たい空気が入るから窓を開けて換気したくないなって思っていませんか?
それ、すごく分かります!
ただ、もしかしたら換気がすごく大切なのかもと思うデータもあったので、頑張って換気をする動機付けにしてください。

労働安全衛生法って知ってますか?この法律に基づく規則で、事業者は、空調設備を設けている場合は、部屋の気温が17度以上28度以下になるように努めなければならないとされています。
つまり、この気温より上回ったり下回ったりすればビルや事業所でエアコンが入っている可能性が高いのです。
そこで、福岡市と札幌市の気温とコロナの陽性者数を比較したグラフを作ってみました。折れ線グラフが気温です。
するとある程度、仮説通りの相関関係がうっすらと見えてきました。

具体的には、福岡では気温が28度を越えて冷房をつけたくなる時期と、17度を下回って暖房を入れたくなる二つの時期に陽性者が多くなり、札幌も同じく暖房が必要な寒い時期に陽性者数が多くなる。一方、札幌は平均気温が28度以上になる日がないので冷房を入れる機会が少ないからか、夏には陽性者の数が増えず、逆に福岡より1ヶ月以上早く、11月になる前には気温が低くなって陽性者も増えるという傾向です。

寒くなればウイルスが安定して(不活性化しにくくなり)、乾燥によって飛散しやすくなるので冬は風邪を引きやすくなるということは知られています。一方で、なぜ福岡では夏の時期に陽性者の数が増えているのかが説明できなかったのですが、エアコンを付けて部屋の窓を閉めることで気密性が高まることで説明ができるかも、と思いました。あくまで仮説レベルですが。

ただ、このグラフで気温とコロナ陽性者の数に相関関係があるからと言って、どの程度の因果関係があるのかは分かりません。他の地域の事情も知りません。そもそも感染の拡大には、温度や湿度、人の体調などさまざまな要素が組み合わさっていますので。
気温だけでなく、例えば東京などの高層ビルでは、そもそも窓が開かないので1年中24時間エアコンで換気しているような事情もあるでしょうから。

ただ、福岡市ではGoToトラベルとコロナ陽性者数も相関関係がなかったですし、日本シリーズで東京などからたくさんの人が来たときやハロウィン時でも陽性者が増加することはなかったので、陽性者数増が何に強く因果関係があるのかはとても気になっています。

いずれにしても、このグラフを作った目的は、寒いから窓を開けたくない、換気したくない!と思った時に、頑張って空気を入れ替えなきゃと自分に言い聞かせる時の後押しにでも使ってもらえればという目的で投稿したものです。

このところ九州でも急激に寒くなってきましたし、年末年始には人と接触する機会も増えると思いますので、特に不特定多数の方が集まる店舗や会合の場などでは、感染防止対策をしっかりとお願いします。

ちなみに現時点で福岡市の重症者は7人。福岡県の重症病床稼働率は14.4%です。福岡市の陽性者数はここ数日多くなっていて、今日は102人ですが、そのうちの7割程度は昨日までのクラスターなどの接触者を集中的に検査した結果で、ほぼ無症状か軽症なので病院ではなくホテル等での隔離療養などになります。




福岡市長 高島宗一郎