福岡市地下鉄でのマスク着用ありがとうございます。昨日の日本小児科医会の「2歳未満の子どもにマスクを使用するのはやめるべき」という見解を受けて、今朝から福岡市地下鉄でも保護者の判断で同様の対応を行なっています。
もちろんその他特別な事情のある方も着用しなくて結構ですが、趣旨としては他人に飛沫を飛ばさないとともに、車内での会話を控える協力をみんなですることで、窓が開けられなくて対策が難しい地下鉄車内のリスクを下げることです。
鎖国しているわけではないので、今後も感染リスクをゼロにすることは出来ません。北九州では昨日、新たに6人の感染が確認されました。いつもウイルスは近くにいることを意識しながら、日常生活では常に新型コロナウイルスに各自が気をつけながら行動することが大事になりますよね。
いずれにせよ、より良い方法があればアップデートしていきます。
さて、そうした中、福岡市の創薬支援スタートアップ企業のKAICO(株)が、新型コロナウイルスの抗原・抗体の開発に成功しました。
専門用語が多くて難しいので、素人の私が理解した範囲で出来るだけ簡単に例えます。
実際には感染しないけど、新型コロナウイルスにそっくりなもの(抗原)を組み替え遺伝子で作ることで、それをワクチンのように人の体に入れたら、本物の新型コロナウイルスに感染しなくても体の中にその抗体が出来るというもの。
しかも、従来その抗原を作るためには鳥の卵などを使っていたのですが、KAICOさんはカイコを使うことで従来のやり方と比較して開発時間を1年から3ヶ月に、生産コストを50%ダウンさせることができるそうです。ちなみに30日で30万人分のワクチンが出来るスピード感ということで、最終的には注射では無くて薬のように口から飲む形を目標にしているそうです。
ちなみに九州大学では日本中の突然変異のカイコを約100年間集めて研究、分類しているので、一頭(カイコは匹では無く頭らしい)で必要な物質を大量に生み出す種類のカイコが分かるノウハウを持っているのです。そこで低コスト大量生産が可能とのこと。
KAICOの大和社長と九州大学農学研究院の日下部教授が研究拠点にしているのが、福岡市の産学連携交流センター(FiaS)です。大学の研究機関と民間企業が一つ屋根の下で新しいチャレンジをする拠点。大学発スタートアップの大きな成果です。
これをいかに早く製品化するか。
これからはそれらを薬という形にして販売するための、製薬会社のパートナーを探しているそうです。
注射ではなく飲む形になれば、冷蔵保存などに気を遣う必要もなく、アフリカなど発展途上国での活用もかなり期待が持てます。
新型コロナウイルスのワクチンは世界が待ち望んでいます。
福岡市発の創薬支援スタートアップ、KAICOさんに期待デス。
福岡市長 高島宗一郎