【全体自粛からポイント自粛へ】

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、福岡市主催のイベントの中止や延期、公共施設の臨時休館を3月20日までの予定で実施してきました。21日以降どうするのか。

先ほど、国の専門家会議の会見が行われました。福岡市の副市長や教育長、関係局長もテレビやabemaで見ながらオンラインで意見交換を行いました。

 

専門家会議の医学的知見に基づいて発表した見解を踏まえて、福岡市では自粛を解除するものと延長するものに分けます。

その基準は①換気の悪い密閉空間。②多くの人が密集。③近距離での会話や発声。

この3つの条件が同時に重なるものは引き続き自粛。重ならないイベントや公共施設は、こまめな手洗いや手指の消毒、咳エチケットの実施などの感染防止対策を徹底した上で実施、再開します。

 

例えば、福岡市美術館や福岡市博物館、福岡市総合図書館などは21日から開館します。一方、総合体育館や障がい者スポーツセンターなどは引き続き休館にします。その他の施設名や詳細は福岡市のHPをご覧ください。

 

さらに3つの条件が同時に重なることを理由として施設利用の取りやめや延期を行う場合、3月31日までマリンメッセや福岡国際センターなどの福岡市の関連施設や公共施設のキャンセル料を無料にする特例措置を延長します。納付済の使用料は全額返金します。

もちろん感染拡大防止のために全ての活動を停止し続けるべきだとの考えもあるでしょう。いずれにしても未知への対応ですから、絶対の正解は誰にも分かりません。

 

ただ、感染防止に取り組むことと、市民生活を取り戻し、経済を動かすことの折り合いをどこで付けていくべきなのか。福岡市としては、上記のように3条件が同時に重ならないところや、工夫してできそうなところから慎重に再スタートさせることにします。

 

今後も状況の変化や政府の要請などに応じて、動きながら考え、対応します。

 

一方、先ほどの専門家会議の会見に基づき、「高齢者」や「持病のある方」は新型コロナウイルスに感染した場合に重症化の恐れがあるので、引き続き十分な注意をお願いします。公共施設に関わらず、3つの条件が同時に重なる場所には行かない。他の人と同じ物を使ったり、不特定多数の人が集まる場所を避けるなど、行動自体の自粛を引き続き続けていただくようにお願いします。

 

ちなみに、17日に、海外から帰国した九州大学の留学生から福岡市で3件目の新型コロナウイルス感染者が確認されましたが、フィンランドなどに同行していた5人はPCR検査の結果、全員陰性でした。ただし感染者と接触した日から2週間は自宅で様子をみていただき、外出などは控えていただきます。詳しい行動歴などは福岡市のHPをご覧ください。

 

福岡市長 高島宗一郎