みなさんこんばんは、福岡市長の高島宗一郎です。

 福岡市は観光誘致に力を入れていますが、それには旅行とコンベンションの2種類があります。どちらも期待する効果は同じで、市の9割が第3次産業の福岡市において、消費する人を増やし短期的にも経済を活性化することにあります。

 旅行者を呼ぶためのカギになるのは、数多くある旅行先のなかから福岡を選んでもらえるためのブランドバリューを伝えられるかです。そのために打ち出したのが「カワイイ区」です。ターゲットを絞り、戦略を立て、時流に合わせて徹底したPRを行う。さらにこのPRで効果が出たことを発信する。このようにして、PR効果を最大化していくことが重要です。

 一方でコンベンションは、開催が決まれば旅行よりも確実に福岡に人を呼ぶことができ、開催費用はもちろんのこと、アフターコンベンションも期待できます。宿泊、飲食、観光、タクシー、おみやげなどの消費を産み出し、関係者の家族も一緒に福岡を訪れることが期待できます。コンベンション誘致を成功させるには産官学で連携することが不可欠で、福岡で開催するメリットをアピールしていくための情報戦略が必要になります。誘致には努力が必要ですが、福岡市に多大な経済波及効果をもたらし、世界的な知名度を高める効果も期待できます。
 福岡はこのコンベンションに強みがあり、中でも国際コンベンションは、横浜や京都を上回って、2年続けて東京都に次ぐ全国第2位です。東京都は都道府県ですから、都市という規模で見ると、福岡は1位と言ってもいいと思います。この秋には4つの大きなコンベンションが予定されています。

 また、昨年から、世界的なスポーツコンベンションであるフィギュアスケートのグランプリファイナル2013の誘致を目指しています。2014年の2月にはソチの冬のオリンピックがありますが、その直前の2013年12月に開催される権威あるこの大会は、オリンピックのメダルのゆくえを占う大会として、日本、アジアはもちろんのこと、アメリカ、ロシア、ヨーロッパでも中継されることでしょう。「グランプリファイナルin福岡」としてFUKUOKAの名前が世界中に流れる。これは福岡にとっては大きなブランディングになります。

 東京では福岡からの発信が何も聞こえてこないと言われますが、まして世界での知名度はまだまだです。今回競り勝って、これから福岡が世界に向けて発信をしていく、世界の中で福岡の存在感を高める、この機運を作るためにも是非とも誘致に成功したいと思っています。そのために、県、経済界、青年会議所、そして市民、みんなで力を合わせています。去年の冬には天神の真ん中にスケートリンクが登場しました。グランプリファイナルに対する市民の機運も徐々に高まってきています。

 福岡のブランディングと子供たちに夢と希望を与えるために、オール福岡で誘致を成功させ、夢の舞台を福岡へ、世界の注目を福岡へ!!