こんばんは、福岡市長の高島宗一郎です。

 こどもがふるさとで夢を描くことができて、親が安心して子育てし、高齢者も安心して暮らすことが出来る福岡に!市民みんなの当たり前の夢ですが、これを叶えていくことが、実は大変なのです。理由は、行政サービスの原資である税金が減り、福祉サービスなど必要に迫られる支出が増えるからです。これからブログで書いていく内容もすべてこの問題意識から始まっています。

 現在、日本では少子高齢化に伴い、働いて納税する人(生産年齢人口)が減少しています。 幸い福岡市は2035年頃まで人口が増え続ける見込みですが、高齢化に伴って高齢者施策や生活保護など福祉に係る経費は確実に増加していきますし、保育・教育など未来の福岡を担うこどもを育てるサービスにもしっかり取り組んでいく必要があります。しかし、景気低迷の影響などから福岡市の財政状況も厳しい状態で、市民の「暮らしの質」を向上させるための財源も豊富にあるわけではありません。どうすれば福岡で市民の雇用先を確保でき、税収を上げられ、福祉財源に出来るか。

 私は、市民の9割が第三次産業(小売業やサービス業)に従事している福岡市にとって大切なのは、消費者(福岡市の交流人口)を増やし、経済を活性化することだと考えます。そのため、福岡の「観光・コンベンション」や「コンテンツ」の成長戦略を打ち出し、産官学民で具体的に協議する福岡地域戦略推進協議会「福岡 D.C」を作り、去年の陳情活動では、国の3つの制度指定(特定都市再生緊急整備地域の指定、博多港の日本海側拠点港指定、国際戦略総合特区指定)を受けることが出来ました。

 また収入を増やすだけではなく、行財政改革による徹底した経費の見直しによって筋肉質な行政へと体質改善していくことも大切です。そのため、行政改革で経験豊富な北川正恭先生に座長に就任頂き、民間の視点も入れた有識者会議を開いて、徹底的な業務の見直しをしています。

 税収を増やし、効率的に使い、福祉など暮らしの質の向上に投資する。持続可能なこの大きなサイクルを作っていくことが基本的な構想です。