せん妄の症状が強く見られた後、腰痛も伴い
麻薬等のベースアップにより、翌日、父親は静かになっていきました
小さい声でなにかを話したり、声かけをすると開眼し、家族の顔を見ては手を出しくるので、私や甥も手を握り返します
昏睡状態になった日
血圧や体温も低く、今日かもしれないなと思い、朝に来た訪問看護師と一緒に、父親の身体を綺麗に拭いて着替えをしました
看護師が帰ってから、ドライシャンプーで拭髪、髭剃り、点眼、口腔ケアを普段通りに行います
昼頃、医師から看取りについて説明をしたいという連絡があり、仕事に行っていた姉に電話を掛け、一緒に聞く事になりました
ある程度の覚悟を決めていた姉ですが、夜間に独りで看取る自信が無く、色々と質問し、ようやく気持ちの整理がついたようでした
姉が独りでも大丈夫と言ってきたので、主人と長男の体調が優れず、今日・明日と長丁場になる事を考え、私は帰宅する事にしました
19時頃、姉から連絡
ケアマネが父親の様子を見に来てくれ、一緒にオムツ交換や体位変換をしたそうです
父親の体調の変化に伴い、最初に比べて介護に前向きに取り組むようなり、キーパーソンとして関係各所と連携を図る事にも奮闘し、私の出る幕もほぼ無いかなと感じました
なんて思っていると、また姉から連絡です
状況を尋ねると、呼吸回数が夕方より増え、酸素濃度が低下傾向で、徐脈という報告です
「声をかけ、手を握ったり、マッサージ、口を湿らせてあげて」
と電話で伝え、姉の体力も気になったので、少しでもいいから休むように伝えました
23時頃、またまた連絡です
「もし、私が寝てしまったらどうしよう」
姉が寝ている間に、何かあったらと心配になったようです
「寝てしまっても大丈夫、慌てなくていい」
「気が付いた時、呼吸をしてるかどうかだけ見ておいて」
と、心配する姉に伝えました
不安そうなので実家へ行こうかと伝えたのですが、大丈夫というので任せる事にしました
1:30過ぎ、姉から電話が鳴りました
「さっきまで息してたけど、気付いたら止まってる感じがする」
昏睡状態の父親は口呼吸になっていたので、口元に手をあててみるように促し、訪看に連絡を入れるように伝え、電話を切った後に実家に向かいました
訪看よりも先に到着した私は、父親の呼吸停止・対光反射の消失を確認し、父親の側で見守り、看取ってくれた姉にお礼を言いました
そして、長い間の闘病生活、弱音を吐かずに頑張ってきた父親に声をかけ、感謝の言葉を伝えました
訪看、ケアマネ、主治医が到着し、死亡確認をした後、真夜中でしたが、これまでの事、父親の事を話し、主治医から私たち姉妹に労いの言葉をかけて下さいました