あめのです。①の続き。

天野山金剛寺は伽藍と本堂で入山チケットが分かれていましたが、バスの時間に余裕があったので本堂にも足を伸ばしました。


伽藍から本堂へは、こんな感じの散歩道を歩いて移動します。なるほど、桜が咲いたら綺麗なんだろうな、と感心しました。
仲良さそうな老夫婦が向こうから歩いてきたときは、脳内で桜を補完して癒されてしまいました。こちとら一人。寂しいね。

本堂には宝物庫がありました。
南北朝時代、ここに光厳天皇らが幽閉されていたそうで、剃髪した髪が残っているそうです。

興味深いものも見つけました。


天野酒……!
豊臣秀吉がとても愛飲していて、「酒造り頑張ってくれよな」っていう朱印状をよこしてくるほどだったそう。
本当は味見をしたいところでしたが、小瓶では売っておらず断念。さすがにでかい瓶持ち歩いて旅するのは疲れちゃうからね。
ストレートのお酒だけではなく、飲みやすそうな梅酒も置いてあったんですよ。誰か巻き込んでいつかリベンジしたいですね。

1時間半ほど、しっかり満喫して河内長野を後にしました。

再び高野線南海難波行きに乗車して、新今宮で環状線に乗り換えます。
大阪着。
おかしいな今日二度目だな!と思いつつ、朝と夜の大阪駅は少し雰囲気が違って面白かったです。

大阪からは神戸線播州赤穂行きに乗って、1時間半ほど電車に揺られました。

情けないことに私、長いこと日光を浴びると頭痛がしてしまうので、ひたすら戦いながらの乗車でした。座れたのが不幸中の幸い。苦しみながら乗客を観察していました。

どうでもいいのですが、私は普段からそんなに身なりに気を遣わないでも生きれてしまうタイプです。更に今回の旅では、利便性のみ考えた格好をしているので、一言で表すとめちゃダサなんですよ。
なので、姫路辺りで同い年くらいのお洒落な女の子集団を発見したときは、ひとり小さくなっていました。気にすることは無いのですが何となく気になって。

さて。1時間半後に到着したのが相生駅。


可愛い黄色い電車に乗り換えたのに、暗かったので上手く写真撮れませんでした。

相生からは山陽本線新見行きに乗って、岡山を目指します。
途中、声がでかいマイルドヤンキー集団が乗ってきたのですが、ピアスを開けて呼び出されたとか、隣のクラスの誰かが飲酒で怒られただとか話していました。田舎を感じてしまいました。全員スウェット姿で、あまりにも絵に描いたようなマイルドヤンキーなので笑ってしまいそうでした。笑ったら殴られそうだと思ったので、下を向いてひたすら方言を聞いて癒される作業に勤しみました。中国地方の方言、可愛くて好きです。けんけん言うやつ。

1時間ほど電車に揺られ、岡山に到着です。うるうる。



ここらで今日の移動はおしまい。宿にチェックインします。

ゲストハウスなのですが、オーナーの方々がとてもいい人です。30代くらいの夫婦のように見えるけど、男性が女性のことを「スタッフの子が」と言うのでもしかしたら夫婦じゃないのかな。図りかねています。
5人相部屋なのですが、宿泊者は私1人だそうです。ラッキー。寛ぎながらブログを書いています。

岡山を観光したことがない、と言うと、美観地区をめちゃくちゃ激推ししてくれました。ついこの間、東海オンエアが観光していたので気になっていたところです。行ってみようかな。特にデミカツ丼が気になります。

それと、ちょうどご近所さんからお裾分けがあったとのことで牡蠣をご馳走してくださいました。
実は牡蠣、ほぼ食べたことがなく。あたると聞くので怯えていたのでした。
「岡山では蒸して食べるから、あたらないよ」
と薦められて食べたのですが、びっくりするほど美味しかったです。基本的に貝が嫌いだし、多分家で出たら食べないのですが、旅のエピソード付きで食べると500倍美味しい気がします。

ちなみに、蒸すときには煎餅の空き缶を使うそうで……笑


驚いていると、
「本当に出荷されている牡蠣も、一斗缶みたいなのに生で入れて売って、食べる時はその一斗缶ごと火にかけるんだよ」
と教えてもらいました。なんてワイルドなんだ。

そんなこんなでお腹も満たされ、熱いシャワーを浴びて疲れも癒え、道すがら手に入れたイブクイック頭痛薬のおかげで万事快調になったところです。

明日も天野を探しながら、西日本を満喫していこうと思います。

おやすみなさい。
あめのです。
いよいよ始まった、不要不急天野探しの旅。

18切符旅なので、JR最寄りの京都駅からスタートです。


早朝なのも相まって人気のない京都駅。珍しい光景ですね。

まずは京都線で大阪へ。
これは乗りなれた路線です。今のうちに、とばかりに爆睡。



今度は大阪で環状線に乗り換えて和歌山を目指します。日根野からは初見の路線でした。

初見なので起きていようと思ったのですが、昨晩が遅かったので大爆睡。気付いたら和歌山でした。


何気に和歌山県に初上陸な気がします。22年も関西にいるのにね。
和歌山駅ではあちこちで「奈良行き」という言葉が聞こえ、遠出したはずなのに地元から出ていない気さえしてしまいました。
気さえしていたところで、乗り換え先のホームに着き顔を見上げると

「奈良行き」

紀伊半島をぐるっと回る路線だったことになりますね。

和歌山線奈良行きに乗り換えて、今度こそ起きていることが出来ました。
この路線の感想は、
「えっ、連濁少なくない?」
でした。

例えば下井阪。なんとなく「しもいざか」な気がしてしまいますが正解は「しもいさか」。その次の駅「打田」は「うちた」。「粉河」も「こかわ」。

それから、「岩出」の発音にも驚きました。「岩手」あるいは「門出」と同じ発音かと思いきゃアナウンスは関西弁の「薬」(標準語で思いつかなかった!)と同じ発音でした。まあアナウンスはおかしな発音をしていることもあるのかもしれません。

楽しい和歌山線でした。

そして目的地に到着。


いや、「せ」なことありますか……?
危うく降り損ねるところでした。

最初の天野スポットである丹生都比売神社は、駅前でも大プッシュでしたが向かう人は私一人のようでした。コロナだから?普段からそうなのかも知れません。

丹生都比売神社まではバスが出ているのですが、せっかくなので「天野」の看板や標識を撮りながら歩くのもありかな?帰りは歩こうかな?と考えていたのですが、
近くの観光案内所にいたおっちゃんに、
「帰りはあるこうかと思って」
と言うやいなや、
「女の子一人ならやめとき!」
と言われてしまいました。

ちょっとムッとしてしまいました。男ならええんかいな?などと。

しかしバスに乗ってみると曲がりくねった薄暗い山道が約20分ほど続き、真っ暗なトンネル(ちなみに名前は天野トンネルでした!)まで出迎えてきました。確かに車に轢かれそうで怖い。
絶対に帰りもバスに乗ろうという決意を固めました。危ない橋を渡るところでした。

ちなみにバスは、かなり長い道のりを送ってくれるにも関わらず片道150円でした。安すぎる。


可愛いバス。


そしてついに!


すごい!天野に到着です!!!

普段絶対に見ないところに名前が書いてあるので変な気分です。いつのまに私世界遺産になったの?


紛れもなく天野です。

ひとしきり看板を撮ってから、丹生都比売神社に参拝しました。
ついこの間、室生寺に行って「女人高野だ!」とはしゃいだばかりなのですが、ここも女人高野と呼ばれていたそう。高野山の近くなので、女性たちはここで男性たちの帰りを待っていたとか。なんとか。



鳥居の向こうに見える太鼓橋を渡るのを楽しみにしていたのですが、3月は凍結による転倒防止のため立ち入り禁止だそうです。悲しいな。

帰りのバスの時間上、1時間ほどしか回れなかったのですが大満足です。良い天気だったしなおさら気持ちよく過ごせました。

笠田駅に戻り、再び和歌山線奈良行きに乗車。
橋本駅で南海に乗り換えます。


せっかくの18切符なので苦渋の決断でした。でも天野が私を待っているので仕方ない…!

橋本駅から高野線南海難波行きに乗車し、辿り着いたのは


河内長野!
人生で3度目くらいかと思います。高校生のときお世話になった植物園の最寄り駅でした。

しかし今回は植物園ではなく、天野山金剛寺を目指します。

南海バスで揺られること20分ほど。



天野山金剛寺に到着です。

一帯の地名が「天野町」でした。



金剛寺の境内は人が少なくて、納経所のおばちゃんが優しくて、非常に快適でした。
「あと少し遅かったら桜が満開だったかもねぇ」
と言われ、思わずまた来ようかな?と思ったり。
「今年は暖かくて、スタッドレス履かなくても平気だったのよ」
と嬉しそうに話してくださるおばちゃん、最高に癒しでした。



写真が貼れなくなりました。次に続きます。
あめのです。


明日から天野(→自分)探しの旅に出かけてこようと思います。

不要不急な旅を自粛するムードの今日この頃ですが、この旅は必要だと判断しました。

思ったことを書きながら国内を巡ろうと思います。



行けなかった台湾に思いを馳せて。